女性の約半数が悩む便秘の救世主、「ねじれ腸マッサージ」を検証

健康

更新日:2015/2/9

 今、誰もがつい気にしてしまうのが「カラダにいいこと」や、話題や最新の「健康情報」。テレビで「体にいい」「アンチエイジング効果がある」と放送された食材が店頭から一時消えるなど、消費者の間に過剰反応が生じつつも、ヘルシー志向はトレンドの主流となり、健康情報番組は変わらず高い人気をキープしている。

 数ある健康情報番組の中、毎回大きな話題をまくのが、朝日放送『たけしの健康エンターテインメント みんなの家庭の医学』の「身体の不調を解消する新事実シリーズ」。6月25日には「なかなか治らない身体の不調を解消する5つの新事実SP 第4弾」のOAが予定され、「治らないと諦めていたマイナー不調」を改善に導くミラクルな解消法が紹介されるとのこと。

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 この春OAされた「しつこい身体の不調を解消する5つの新事実SP」では、「ねじれ腸」を解消するマッサージ法が紹介され、大きな反響を呼んでいる。厚労省の調査では、便秘を自覚する女性の数は男性の約2倍(『平成22年国民生活基礎調査の概況』より)との報告があり、これまでその主な原因としては、偏食や自律神経の乱れ、ストレス、腸の働きの低下、便意の我慢しすぎ、薬の副作用などがあげられていた。

 ところが、番組に登場した、NHO 久里浜医療センター 内視鏡部長の水上健先生によれば、新たに発見された第7番目の要因があるという。なんと「日本人の8割は腸がねじれており、腹痛を伴う便秘に悩む人たちの腸を調べたところ、5人中4人の腸に問題があった」とのこと。水上先生が昨年ドイツで100人以上の大腸検査を行った際、ほぼ全員が解剖図どおりのシンプルな形状の腸であったのに対して、日本人で解剖図どおりの腸の形をしていた人は、確認できた範囲でわずか2割程度。検査した人のほとんどの腸が複雑にねじれており、そのねじれ部分に便が詰まってしまい、腹痛を伴うガンコな便秘を引き起こす傾向にあるのだと言う。

 ちなみに「ねじれ腸」とは、わかりやすく伝えるために先生が考案した表現で、腸のねじれの原因は、日本人という民族に流れる遺伝ではないかと推測されている。

 腹痛を伴うガンコな便秘の原因がねじれ腸にある場合は、ねじれを緩ませるマッサージをすると劇的な効果が現れるとのこと。水上先生は著書『朝晩3分でガンコな便秘がスッキリ! Dr.水上のねじれ腸マッサージ』(水上 健/メディアファクトリー)で、その方法をレクチャーしている。

 方法は、いたって簡単。まずは4つの問診からなる「ねじれ腸のセルフチェック」を行い、トータル3分のねじれ腸マッサージを朝晩行うだけ。ふだんは比較的快腸な筆者も、締め切りがたてこむなど運動量が減ると便意とご無沙汰になりがちなため、早速トライしてみた。

 いざ試すと 「あまりに簡単、本当に効くの?」という印象をもつほどシンプルなため、詳しい方法は本書にゆずるとして、しかし初回のマッサージ後ほどなくして自然の呼び声がしてトイレへ直行。その日の夜は疲れて寝落ちしてしまったため、夜はマッサージできず。翌朝は忘れないよう、起きてすぐにトライした。マッサージをしていると、お腹がグ~っと鳴り、腸が反応しているのが感じられる。期待感も自然に高まってゆく。そんな調子で、原稿書きで1日座りっぱなしの日や、取材で終日動き回る日、夜に知人とのメキシコ料理の会食でやや食べ過ぎた日なども含めて、トライしたのは計5日間。

その結果は、果たして快便回数通算6回(3日めは1日2回!)、体重 -0.4kg、ウエスト±0cm、下腹まわりは(おへそより約5cm下)-1.5cmという、なかなかの手応え。

 個人差があるため、この結果を一概に一般化はできないのだが、本書の巻末には食生活や生活習慣のアドバイスも詳しく説明されているので、もし「腹痛を伴うガンコな便秘」にお悩みの方は、「ねじれ腸マッサージ」を試してみてはいかがだろうか。

文=タニハタマユミ