“I can’t speak English.”の発音だけは完璧!? 日本人の英会話あるある

暮らし

更新日:2013/7/5

「英語は話せない…。でも、“I can’t speak English.”だったらすぐに言える!」

 外国人に話しかけられても、このお決まりのフレーズだけ流暢にサラッと発音しておしまい。そして、そそくさとその場を離れる私たち日本人。相手はきっと頭に「英語話せているじゃない?」と思うことだろう…。

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 こんな日本人特有の“英会話あるあるネタ”を集めたのが、『日本人の英会話あるある』(中経出版)。著者は、アメリカ・ニュージャージー州生まれの山田暢彦氏。現地で18年間生活し、さらに10年間日本で英会話指導に携わってきたというバイリンガルだ。だから、日本人の英会話の弱点がよくわかるそう。この書籍の中で、日本人がネイティブと接した際、「こんなときどうすればいいの!?」とよく戸惑ってしまうシーンをあげ、その解決方法を具体的に教えてくれている。

 例えば、何かというと“I’m sorry.”と言っていることはないだろうか。日本語の「すみません」を使い慣れた私たちは、ついついこの言葉を連発してしまいがち。山田氏によると、この使い方は場合によってはとても危険とのこと。ご存じの通り、「すみません」は謝罪をするときのほかに、呼びかけるときや、簡単にお礼をするときにも使う。しかし、“I’m sorry.”は、自分の過失を認める言葉なので、例えば交通事故に巻き込まれたときにこの言葉を発してしまうと、のちのち裁判などで不利な状況に陥ることにもなりかねないという。

 だから、やはり感謝を伝えたいのならすっきりと“Thank you.”と言えばOK。呼びかけるときには、“Excuse,me.”を使うといいそうだ。

 また、相手の話に英語ではうまく意見を伝えられず、とりあえず“OK”と言ってしまうことは? そんなときは、はっきり“No”と言わずとも、“No”の気持ちをほのめかすといいらしい。なんだか難しく聞こえるが、“Hmm…”や“Well…”を最初につけるのだという。これって、日本語でいう「うーん」や「いや~…」などと言いよどむのと同じそうだ。実際、ネイティブの人も“No”という直接的な表現はほとんど使わないのだとか。なるほど、これなら簡単かも。

 さて、冒頭の“I can’t speak English.”だけうまく話せてしまうという問題。このために、せっかくネイティブと話す機会を、わざわざ逸してしまってはいないだろうか。これが、そもそも私たちの英会話が上達しない原因になっているのかも。まずは、「あまり話せない」のではなく、「少し話せる」と考えようというのが山田氏のご意見。初めから突っぱねてしまう“I can’t speak English.”の代わりに、提案してくれているのがこんなフレーズだ。

“I’m sorry,my English isn’t very good.(すみません、英語はあまり得意じゃなくて)”

 これなら、多少しどろもどろな英語でも、相手が温かな気持ちでじっくり話を聞いてくれそう。さらに、もう少し積極的に話せそうならこんなフレーズも。

“I hope you can understand my English!(私の英語が伝わるといいのですが!)”

 あとは、身振り手振りを加えながら、アナタの持ちうるすべてを駆使してコミュニケーションをとるべし! きっと、「なるべく応えてあげたい!」という気持ちは相手に届くはず。

 学校でひたすら頭に詰め込んだはずの英語も、使わなければ宝の持ち腐れ。せっかく学んだのだから、もっと実践的に活用したいものだ。