「泡沫候補」と呼ばないで! あのスマイルの人の驚きの素顔とは

政治

2013/7/17

 これまで参院選や衆院選、東京都知事選などに出馬、選挙カーである白のロールスロイスで乗り付けて街頭演説し、テレビの政見放送ではスーパーマンや宇宙人のコスチュームで政見放送を行って、口角を上げるための動きを伝える「10度、20度、30度! スマイル!」や「スマイルをメイクすることで、メンタルをマイナスからプラスへ、ネガティブからポジティブへ変える」という独自理論を展開し、見る者の度肝を抜き続けている人物、それがマック赤坂氏だ。

 今回の参院選にも東京選挙区から立候補し、今回はスマイルを封印して恒久平和を訴えていくと宣言、ガンジーの格好で踊りながら街頭演説を行なっている。そんなマック氏、自身の半生と、確実に夢を叶える「人生と宇宙の真理」であるという法則を伝授する『何度踏みつけられても「最後に笑う人」になる88の絶対法則』(マック赤坂/幻冬舎)を出版した。

 まず初めにマック氏の経歴をおさらいしておこう。本名は戸波誠(となみ・まこと)、1948年愛知県名古屋市生まれ、今年で65歳の団塊の世代だ。京都大学農学部卒業後に伊藤忠商事に入社、当時はまだ重要視されていなかったレアアースの輸入業務などに携わる。48歳の時に伊藤忠商事を辞めてレアアース輸入販売会社「マックコーポレーション」を立ち上げ、年商50億円という会社に育て上げた。そして「スマイルで好感度をアップし、心の持ち方をポジティブにする」「スマイルで世界を平和に」という考えを実践する「財団法人スマイルセラピー協会」の会長と政治活動のための「スマイル党」の総裁を務める、実業家であり、政治活動家なのだ。

 そのマック氏、本書冒頭のまえがきでいきなり「私を変人だと思っている人が大勢いることは知っている」とぶちあげ、「 “普通の人”“常識的な人”の“普通”“常識”“お行儀”などクソくらえだ。きれいなスーツを着て、人を平気で傷つけたり、切り捨てたりする人を、私は山ほど知っているし、あなたたちの周りにもたくさんいるだろう。そんな上っ面に振り回されてはいけない」と言っている。

 性分的にデストロイヤーというマック氏は、前人未到の領域が好きで、権威や常識をぶっ壊すことに生きがいを感じていそうだ。そして「マック赤坂はバカなのか? と笑いたければ、どうぞ自由に笑って欲しい。僕が、君の笑い=スマイルのきっかけになるのなら、本望だ」と語っていて、あらゆる誹りは歓迎するという懐の深さを見せている。しかし自身を泡沫候補呼ばわりするのは許しがたいと言い、みんながそれぞれ確かな信念と政策を持って命がけで立候補している、と政治に対する熱い思いをぶつけている。そして実業家として、ビジネスで行き詰まった時にどう突破するべきかも語り、「可能性は常に“100%”である。その100%に向かって歩むのが人生なのだ」と喝破している。本書を読む限り、あの素っ頓狂なキャラからは想像できないような、至極まっとうな意見を述べているのだ。

 しかし「あとがき」では、それまで語ってきたことをぶっ飛ばすような衝撃のカミングアウトが炸裂!(もちろんマック氏の中では筋が通っている) そして2013年の参院選の政見放送では、お決まりの話のパターンを封印、ガンジーの格好で平和について真面目に語り、憲法9条の改正は徴兵制と核武装へとつながり、今回の投票は平和の道につながる1票になるのか、戦争につながる1票になるのか考えよ、と力説していた。しかも最後は黙想で終了するという破天荒っぷり。やはりマック赤坂、タダものではない!

文=成田全(ナリタタモツ)