菅野結以がおすすめする “おしゃエロ”な本&映画 【第5回】ことば結い
更新日:2013/9/6
最近、ドキドキしてますか?
胸の高鳴りはプレーンな日常をぐっと美味しくするスパイスのようなもの。そしてそれが秘密めいたものなら、なお一層惹きつけられてしまうのが私たち人間の性(さが)…。
と、いうことで。
今回は、大胆で刺激的なものからほんのりと香るものまで、女の子もきっとドキッとする「おしゃエロな本&映画」をご紹介します。
“おしゃエロ”な本&映画 ベスト5
映画好きで夢見がちな若者たち3人がひとつ屋根の下で暮らす、閉鎖的で退廃的な日々の美しさと滑稽さを描いた作品。美男美女の姉弟と共に暮らすことになる 青年、この設定だけでもなんだかドキドキしてしまうのはきっと私だけじゃないはず。背徳的なことって、どうしてこんなにも甘美なのでしょうか…。
007のボンドガールとしてもその美しさを世に知らしめたエヴァ・グリーンのデビュー作でもあり、その脱ぎっぷりは清々しいほど! 彼女のしなやかに美しいカラダだけでも、十分見る価値アリです。
あらゆるものを標本にする博士とその事務員のお話。2人が過ごす標本室は現実世界から隔離されたような浮世離れした密室感があって、とても静謐で官能的。危うさと艶かしさ、恐ろしさと美しさが混在した偏執的な愛の形にゾクゾクとさせられます。
邦画ではなくフランス映画で実写化されている、ということがとてもしっくりとくるリリカルな作品で、読み終えた後「ふぅーっ」とやっと息ができるような、独特の緊張感とカタルシスを味わえます。
それにしても、ぴったりな靴を男性に履かせてもらうという行為がこんなにもエロティックだとは知りませんでした。いつかされてみたい。
おしゃれなのか?はさておき、当時中学生だった私にはとても都会的に感じて衝撃を受けた一冊。
タイトルの「娼年」とは、つまり娼婦の少年版である主人公のこと。彼を買う女性たちは、それぞれ決してノーマルではない様々な事情や問題を抱えていて、多種多様な人間の考えや欲望に触れながらお金と引き換えにそれを受け入れていく娼年は、悪魔のようであり天使のようでもある。こんな話、なのにとてもやさしくて不思議と心が落ち着くのはなぜなんでしょう? 性描写は多いけれどいやらしさはなく、全体に透明な空気感が漂っているので女性も読みやすいはず。個人的に石田作品で一番好きな話です。
息を飲むほどの美しさ、ってきっとこういうことを言うんじゃないかな。フェルメールの有名な絵画「真珠の耳飾りの少女(青いターバンの少女)」をモチーフ にした映画で、光と影のコントラストや計算されたレイアウトで魅せる映像美はどのシーンを切り取っても絵になるような秀逸さ。
そしてなんと言ってもこの作品のキモは、使用人としてフェルメールの家にやってくる当時まだ10代のスカーレット・ヨハンソン! 彼女のイノセントかつ色っ ぽい表情や存在感は、同性ながらうっとりとしてしまうほど。フェルメールとの直接的な肌の触れ合いはほとんどないのに、密やかに目線を交わし合う様やピアスの穴をあけられて涙を流すシーンはどんな情熱的なラブシーンよりも官能的でため息ものです。
自分の本でごめんなさい。でもこの本、一冊を通して写真のテーマがまさに「おしゃエロ」だったんです。内容は、50音のキーワードに沿って自分の素顔を過去も含めて恥ずかしいほど曝け出したフォトエッセイ。そこに並ぶ写真がキメキメだったら不自然だなぁと思ったので、恥ずかしいほどナチュラルで女の子も手にとりやすいもの=おしゃエロ、というテーマになりました。
お部屋でごろごろしたり、着替えをしたり、シャワーを浴びたり…そういう日常の中で当たり前にしているけど人にはなかなか見せたことのない瞬間を切り取った、ゆるさや隙のある写真がたくさん詰まっています。
私はこれまで著書を4冊出させてもらっているけれど、この本の中にはモデル・菅野結以ではなくただ1女子・1人間としての菅野結以しかいないので、おそらく一番マニアックでありとてもお気に入りの一冊です。
以上、5作品。
観たり読んだりしているうちに女性ホルモンが分泌されて、うっかりきれいになれるような気さえしてくるのは私の気のせいでしょうか。
魅力的な人や作品には「色気」がある(菅野結以調べ)。
これからも心動かしてくれるものに沢山触れて、死ぬまでドキドキわくわくしていきましょう!
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