ロリっ娘、ゲーマー、家事完璧……妹を選べる!? 究極の妹萌えラノベが登場!

マンガ

公開日:2013/8/31

 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』(伏見つかさ:著、かんざきひろ:イラスト/アスキー・メディアワークス)をはじめ、“妹萌え”というジャンルが確立した現在。「自分にも妹がいたら……」と妄想したことがある人も、1人や2人じゃないはず。そんな妄想を具現化した挙句、さらにその妹を選べることにしてしまった作品まで登場した。それが、8月23日に発売された『お前をお兄ちゃんにしてやろうか!?』(すぎやまリュウ:著、kakao:イラスト/メディアファクトリー)だ。この作品では、高校1年生の陽一が血のつながった5人の「妹候補」から、1人“だけ”妹を選ぶことになる。5人の「妹候補」は、どんなタイプの妹なのだろうか?

 まず1人目の友美は、自分と同い年の高校1年生でなんでも勝負したがるゲーマーな女の子。髪もセミロングでサバサバとした男の子みたいな友美だが、胸のサイズはなかなかのもの。それに、ゲームの腕前を褒めただけで表情がトロンとしてきて「も、もっとほめて。にーちゃんにほめられるなんてし、あ、わ、せ」と甘えてくる。同い年の妹とは変な感じだが、自分にだけ学校とは違う一面を見せてくれるとしたらうれしいし、一緒にゲームを楽しめるなら友達感覚の仲良し兄妹になれそう。

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 また、陽一のことを「兄さん」と呼ぶ2人目の妹・優希は、長い髪をポニーテールでまとめている。中学3年生で身長も170㎝くらいある彼女は、イケメンで女性恐怖症な少女。小学生のときにクラスの男子から「おんなみたいな恰好似合わないんだよ! おとこおんな!」と言われたことから、男の格好をしたり、股を広げて座るような男っぽい仕草をするようになった。しかし、心は女の子なのに女の子にモテモテになって困るようになり、女の子らしくなるために協力してほしいと陽一に頼る。それから、化粧の仕方を一緒に調べたり、かわいい下着を通信販売で選んだり、ドレスを着せてあげたりする。こんなふうに、自分好みの女の子に変えていけるなら、イケメンな妹も悪くない?

 3人目の小百合は、家事もそつなくこなす一見完璧な中学2年生の女の子。ショートカットで服装も地味目だけど、部屋に来た陽一を「いらっしゃいませ。お兄様」と迎えてくれる。でも実は、みんなに配られていた陽一のデータをまとめた冊子通りに、彼の好みの妹を演じていただけ。マニュアル通りになら何でもできるけど、想定外のことが起こるとパニクって日本語も怪しくなるし、急に「背中を流す」と言って風呂場に押し入ってきたりと、とにかくテンパってわけが分からなくなってしまうのだ。そんな彼女だけど、飼っていた九官鳥には「お兄様ができるかも!」「うれしい!」と語りかけていた。こんな健気な妹がいたら助かるだろうし、テンパってる姿を見るのも楽しそうだ。

 そして、4人目の妹は少し変わっている。引きこもりでニートな世霊音は、部屋も散らかったままで食事もカップ麺。立ち上がることも1人ではままならず、「……立たせてください」と甘えたように両腕を広げる。しかし、ネットではフォロワー数1万人を超える有名人で、彼女の作る服はとても評判がいい。服を作るのが趣味で、ゴスロリやコスプレ衣装などをいちからデザインしてオーダーメイドで作っている彼女。だから、ほつれたボタンを縫うような女子力の高い一面も持ち合わせているのだ。「お兄ちゃん」と呼んで慕ってくれる世霊音は、妹の面倒を見てあげたい人にはピッタリかも。

 最後は、王道ロリッ娘で小学6年生の美佳。自分のことを「みーちゃん」と呼び、常にクマのぬいぐるみを抱きしめている彼女は、実年齢よりもさらに幼く見える。「お手伝いがしてみたいの」と言って「にーちゃまの肩たたきしてあげる!」と一生懸命肩をたたいてくれる美佳。そんな彼女がだだっ広いマンションの1室に1人で暮らしており、毎日宅配ピザを食べている姿を見て放っておけるはずがない。歳の離れた妹はかわいいと言うし、幼い妹の成長をそっと見守りたい思ってしまうのが兄というものだろう。

 5人ともそれぞれ違った魅力を持った「妹」たち。「お兄ちゃん、キモい!」と罵ったり、無視するような「妹」はいないよう。5人もいて、こんな可愛い妹ばかりのわけがない!?

文=小里樹