博多華丸×ライセンス藤原「芸人が読む百田尚樹」

芸能

更新日:2013/9/15

『ダ・ヴィンチ』10月号(メディアファクトリー)

(C)2013ytv

 いま最も書店員の支持を集めている作家、百田尚樹。映画化された『モンスター』、2013年本屋大賞受賞作『海賊とよばれた男』をはじめ著作はすべて大ヒット、文庫発行部数が300万部を突破した『永遠の0』も映画化され、年末に公開を控えている。その一方で、テレビ番組の放送作家という面もある百田尚樹。放送作家と密接に関わりをもつ芸人の目から見て、百田作品はどう映るのだろうか。『ダ・ヴィンチ』10月号では、百田作品のファンであり、同じ事務所の先輩後輩である、博多華丸博多華丸・大吉)と、10月よりコンビとして地上波初メインMCレギュラー番組が決まった藤原一裕(ライセンス)にその魅力を聞いている。

【藤原】僕は、百田さんの本は本屋さんでよく見かけていて。もともと『探偵!ナイトスクープ』の放送作家さんだって知っていたので、じゃあ読んでみようかなと『モンスター』を最初に読みました。本当は『永遠の0』を手に取ったんです。けど、あらすじに戦争がテーマって書いてあって、僕あんまり戦争もの好きじゃないんですよ。どうしたってブルーな気持ちになるから。だからとりあえず『モンスター』から入ってみたんですが、こっちもまた壮絶で(笑)。百田さんの顔もテレビで観たことあったので、「あの大阪のおっちゃんがどうして整形美人のこんな深い心理がわかるん!?」って衝撃だった(笑)。でも、『モンスター』がすごく面白かったので、この人の書くものだったらと、勇気を振り絞って『永遠の0』にも手を出してみたんです。そうしたらもう知らないことだらけで。

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【華丸】小説の主要人物・健太郎が僕らに近い戦争を知らない世代なのがいい。目線が一緒だから物語に入りやすかったですよね。僕、今、完全に三浦春馬(映画版の佐伯健太郎役)の気持ちですから(笑)。健太郎のじいちゃんに対するイメージが、マイナスから入ってリスペクトに変わっていくじゃないですか。あの感じもよかった。

【藤原】僕はゼロ戦が何のために作られてどういう活躍をしていたとかも、これ読んで初めて知りましたよ。

【華丸】そうそう、日本の戦闘機は全部アメリカよりカッコ悪いというか、劣っていると思ってたら全然そんなことない。ゼロ戦の航続距離は3000キロ超えてたとか、すごいことじゃないですか? カブがものすごい走るのを知ったときと同じ衝撃を受けました(笑)。

【藤原】あはっ! 燃費! プリウス的な(笑)。

【華丸】でも飛ぶ距離を伸ばすために鉄板薄くして軽量化したことが、パイロットの命取りになってしまったっていうのが皮肉なとこですよね。

 特集では他作品の魅力やおすすめ作品などを、二人が対談形式でアツく語っている。

※百田作品のファンだというライセンス藤原が、メインMCを務める新番組「ワケあり!レッドゾーン」は、日本テレビ(首都圏)では10月3日(木)深夜2:14から、読売テレビ(関西)では10月4日(金)深夜2:33スタートの予定。メインMCは、ライセンス(藤原一裕・井本貴史)が、準レギュラーには山本彩(NMB48)、山田菜々(NMB48)が交互に出演予定。そのほか毎回「変な人」「旬な人」「凄い人」など、ちょっとマニアックなゲストが登場する。

取材・文(対談部分)=阿部花恵

(『ダ・ヴィンチ』10月号「百田尚樹」特集より)