特集番外編2 2013年11月号

特集番外編2

更新日:2013/10/4

特集番外編2 2013年11月号

『SLAM DUNK』を超えろ!

編集K

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まずこの場をお借りしまして、藤巻忠俊先生をはじめ今回の特集にご協力頂きましたみなさまに心から御礼を申し上げます。
こうして特集が形になったことを、心から嬉しく思います。

今回の『黒子のバスケ』特集は30ページに渡る大特集ということで、
1年以上前から集英社さんとの間で調整を進めてきました。

振り返ってみれば、企画のきっかけのひとつに、
昨年8月号の『ジョジョの奇妙な冒険』特集があります。

私自身、20歳代の終盤にさしかかっていることもあり、
最近ジャンプマンガから離れてしまっているな……という思いがありました。
でも『ジョジョの奇妙な冒険』特集を経てジャンプマンガのすごさを改めて感じ、
自然にジャンプマンガに戻ることができたのです。

そんななかで、心の底からおもしろい!と熱狂したのが『黒子のバスケ』でした。
ついついコミックスをイッキ買いしてしまいました(笑)。

TVアニメ放送も経て、たくさんのファンを獲得してきた『黒子のバスケ』は、
先日発売されたコミックス最新24巻で初版100万部を達成。
半世紀近い『週刊少年ジャンプ』の歴史でも、
初版100万部突破は未だに18作品目ということですから、
ジャンプマンガの殿堂入りを果たしたと言っても過言ではないでしょう。

「影が薄い」というこれまでの少年マンガの常識を覆す主人公・黒子テツヤや、
絶対的な力を持つが故に、バスケと向き合うことが難しくなってしまった「キセキの世代」。
彼らが運命的な再会を果たすとき、圧倒的な力のぶつかりあいであると同時に、どこか憂いをおびたバトルが勃発します。
読んでいてほんとうにワクワクするし、それでいてカタルシスもある。

こうした設定の妙もありながら、
『SLAM DUNK』や『DRAGON BALL』など、
ジャンプ黄金期のマンガを彷彿とさせる熱量と企みが満ちたバスケマンガ。
それが『黒子のバスケ』です。

大人のマンガ読みにこそおすすめしたい。
そういう意識で特集作りを進めました。

じつは作者の藤巻忠俊先生にとって、本作は初の連載作品です。

それがここまでの人気作になるのですから藤巻先生はほんとうにすごい!と思うのですが、
連載開始から4年で『黒子のバスケ』という作品も、
藤巻先生ご自身も、とてつもなく進化し続けています。

作画はますます美しく迫力を増し、あっと驚く展開が次から次へと待ち受けている。
だからこそ、読み進めるほどにおもしろくなっていく。
黒子テツヤや火神大我の成長とともに、物語も大きくなっていく。
それが『黒子のバスケ』を読む大きな楽しみのひとつです。

そんな藤巻先生ですが、
『黒子のバスケ』を『週刊少年ジャンプ』で連載するにあたって、
ひとつ大きな葛藤があったと言います。

ジャンプでバスケマンガに挑む上で意識せざるをえない金字塔――。
『SLAM DUNK』の存在です。

藤巻先生ご自身、『SLAM DUNK』の大ファンだったとおっしゃいます。
そんな作品だからこそ、
同じバスケマンガというジャンルでどう立ち向かっていくのか――。

マンガ家としての理性と本能をフルに回転させて、
『黒子のバスケ』という新時代の少年マンガを作り上げていった藤巻先生の試行錯誤が、
本特集内のロングインタビューで明かされています。
気になる連載のゆくえについても注目の発言が!?

TVアニメ第二期の放送もはじまり、
ジャンプ本誌ではいよいよラスボス!?赤司との最終決戦を迎える『黒子のバスケ』。
未読の方も、いまが読みどきです!