あなたはどこまでツッコまずにいられるか? ツッコミ待ちマンガが話題

アニメ・マンガ

2013/12/3

 オヤジギャグやふざけたことをやって周りの様子を伺い、“ツッコミ待ち”している人、みんながツッコまずにはいられないくらいボケている人……みなさんの周りにも、そんな友人や知人が1人や2人いるのではないだろうか。それでも、やっぱりツッコみたいがツッコむのも悔しくてツッコめず……とモヤモヤしている人もいるかもしれない。そんな人たちにぜひ読んでいただきたいのが、11月22日に発売された『高橋さんが聞いている。』(北欧ゆう/スクウェア・エニックス)や『ぼくのとなりに暗黒破壊神がいます。』(亜樹新/メディアファクトリー)のように、誰もがツッコまずにはいられない“ツッコミ待ち”キャラが登場する作品だ。これらは、どこまでツッコまずにいられるか、あなたのツッコミ耐性を試すかのような作品なのだ。

 まず、『ぼくのとなりに暗黒破壊神がいます。』に登場する高校生の花鳥兜は、右目に黒い眼帯をつけ「俺は――…光と闇を司る騎士シュトゥルムフートの名で幾度となく転生してきた」と壮大な自己紹介をしてしまうような、典型的“厨二”キャラ。そして、物語はそんな彼と、彼につきまとわれているツッコミ体質のクラスメート・小雪芹をメインに進んでいく。たとえば、花鳥がびしょ濡れになって学校に遅刻してきたかと思うと、腕に抱えた子犬に「お前はかつて共に死線をくぐり抜けた相棒地獄の番犬ケルベロス…!」と語りかける。でも、せっかくの決めゼリフの直前でくしゃみをしてしまうのだ。しかも、さっきは相棒と言っていたのに、今度は「こいつとは元より敵同士であるはずだったからだ」と言い出す。

また、彼のなかでは、眼帯を外すと「暗黒破壊神ミゲル・オッフェンバールンク・ドゥンケルハイト」が目覚めるという設定があるのだが、周りの男子にからかわれて眼帯を奪われると、「俺から離れろ――――――!!」と叫びながら拳で窓ガラスを割ってしまう。一瞬、本当にヤバイ奴かと思いそうになるが、そのあと目にいっぱい涙を浮かべて「……ってぇ……」とグスグス泣くのだ。それを見た小雪は、とうとう「暗黒破壊神ただのはしゃぎすぎた中学生じゃねぇかああああああ」とツッコんでしまうのだ。すると、さっきまで泣いていた花鳥がピタッと泣き止み、目をキラキラさせながら小雪を見つめる。普段からあからさまにかまってオーラを振りまく花鳥だが、ここまでされたらもう逃れられない。ツッコミ待ちキャラに対しては、やはりツッコんだほうが負けなのだ。

 一方、『高橋さんが聞いている。』には、かなりぶっ飛んだ会話を繰り広げる個性的な男の子2人組が登場する。1人は、クラスの委員長も務める奈良。もう1人が、クラスで1番目立たない御影。そして、そんな彼らの会話を、こっそり盗み聞きして楽しんでいるのが現役女子校生アイドルの高橋エナだ。現役アイドルが、そこまでのリスクを犯して盗み聞きたいと思うほどの会話とはどんなものなのか。

 たとえば、学校の七不思議の会話では、御影が「音楽室でひとりでに鳴り響く…ギロ」となぜかかなりマイナーな楽器を持ち出してきて、2人で「勝手に鳴るなんて…ギロ危険だな!」「ギロ危険だよ」と、まるでギロを何かの単位のように話し出す。それに、彼らのなかではトイレの花子さんもいつの間にか「茶愛羅(ティアラ)ちゃん!!」というキラキラネームになってしまっているのだ。また、奈良が「鰆」という漢字の読み方を問題に出すと、御影が「春…なんとなくおめでたいイメージだね…となるとお祝いの時に食べたいもの……ケーキ…?」と魚とは全く関係ないものを思い浮かべたりする。そんな彼らの妄想に対して、高橋は周りに気づかれないようにしながら1人心のなかでツッコミを入れる。

 さてあなたは、これらのマンガにどこまでツッコまずにいられるだろうか。小雪や高橋と同じく“ツッコミ待ち”キャラに陥落、ツッコんでしまうのだろうか。お試しいただきたい。

文=小里樹