ワイン通は知っている 予約が取れない神楽坂人気バルの家呑みレシピ

食・料理

公開日:2013/12/14

 ふらっと入れる気軽さと、ちょっとずつ好きなおつまみをシェアして食べられる値頃感が魅力のバル(=Bar)。日本でもその存在はすっかり定着しました。それとともに、家で本格的なバルレシピを作れたらと思う人も増えてきているのではないでしょうか。最近では手頃なワインが増えていますし、ホームパーティや、家で軽く1杯、というときにも、バルレシピはピッタリですよね。

 そんな希望を叶えてくれるお役立ちレシピブックが、「予約の取れないお店の人気レシピ」が作れる『神楽坂バルのワインおつまみ』(世界文化社)なのです。フランス、スペイン、イタリアの食文化を受け継ぎつつ“手軽でおいしい”のがバルのおつまみ。

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 神楽坂(新宿区)は、石畳の佇まいがパリのモンマルトルに似ていることから外国人、とくにフランス人に人気の街。神楽坂通りや一本入った路地裏のバルは賑わいを見せていて、フランス人シェフのお店も多いのだとか。

 本書は、「1、乾杯おつまみ(タパス)」から→「2、野菜のおつまみ」→「3、肉と魚のおつまみ」→「4、米・パスタ・ピッツァ・ニョッキ」→「5、ワインのあとのデザート」と5章で構成されていて、これで「おうちバルフルコース」の準備は完璧。しかも教えてくれるのは『アサドール エル ブエイ』をはじめ『オステリア&バール ラストリカート』、『葡萄酒キッチンラクタロウ』、『ワインバール・トランブルー』といった名店のシェフたち。

 本書のポイントはこちら。
・全レシピシェフのアドバイスつき! 火加減、材料など、味の決め手となるポイントがわかります。
・各種料理に合うワインマーク(計6タイプ)つき!
・料理のキーとなる箇所にマーカーがひかれています。
・「瓶詰・缶詰」、オリーブオイル、チーズ、塩を紹介。商品名から実際に入手してみてもよし。

 また、おつまみを作りたいけど、何にしよっかなぁ…と冷蔵庫とにらめっこなんてこと少なくないですよね。そんな時に便利なのが「材料」からの逆検索。総じて147レシピもあるのできっと食べたいものが見つかります。

 さらに、本格バルレシピブックならではなのが、豊富な「ワインとチーズ」。ワインソムリエはハードルが高いけど、ワインを飲む大人として「これだけは知っておきたい!」ことがわかります。

 たとえば、ワインボトル1本をシェアする場合。お店で飲むグラスワインの量はおよそ1杯125ml。つまり、ワイン1本(750ml)でグラス6杯がとれるというわけです。おもてなしなら1人3~4杯が適量ということで、ゲストの数によって用意するワインの本数計算もこれでばっちり。また、おいしいワインに出会うには「味の好みより、どんな人とどんなシチュエーションで飲むか」伝えるのが大事とのこと。ワイン選びが楽しくなるラベルの見方も習得すれば、ジャケ買いして失敗した!なんてこともなくなりそう。

 年末年始はお酒の席が増える時期。ワインにぴったりの美味しいバルのおつまみをふるまって、「ワイン通ですね!」なんて言われたら嬉しいですね。

文=中川寛子