「恋と革命のインドカリーの日」「円満離婚の日」……おもしろ記念日がたくさんあった!

社会

公開日:2014/1/8

お正月といえば、日本の代表的な年中行事だが、そのほかにも日本にはさまざまな行事がある。成人の日やこどもの日、海の日といった国民の祝日はもちろん、節分、七夕などの季節の行事も誰でも知っているだろう。しかし、そうした祝日や行事以外の“何でもない日”も、実はほぼ毎日のように何かの記念日なのだそう。そんな記念日があったの? とびっくりするような、知られざる記念日もある。そこで、12月19日に発売された『すぐに役立つ366日記念日事典[改訂増補版]』(加瀬清志:著、日本記念日協会:編/創元社)から、おもしろい記念日を紹介してみよう。

 まず、記念日で多いのは食品に関わるもの。地域の特産品にちなんだ記念日もたくさんあるのだが、そのなかでもインパクトがあるのは「深川! マイ・米・デー」。この記念日はお米の産地である北海道深川市が制定したもので、新米の収穫を終えた頃であることと、第1回深川農業まつりが1977年の11月1日に開催されたことにちなんでこの日に作られたそう。

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 そして、「恋と革命のインドカリーの日」は、日本で初めて「純印度式カリー」を売り出した株式会社中村屋が制定したもの。1927年の12月6日に新宿にオープンしたことから、この日が記念日になったのだが、気になるのが“恋と革命”の部分。実はこれ、インドカリーの誕生に大きく関わっているのだ。なぜなら、創業者である相馬愛蔵の娘が、インド独立運動の活動家・ラス・ビハリ・ボースと恋に落ちたことからインドカリーが誕生したため。こんなふうに、記念日の由来を知ることができるのも楽しい。

 また、ちょっと変わったところでいくと2月29日の「円満離婚の日」なんてものもある。3月は、1年でもっとも離婚の数が増えると言われているそう。その前日で、4年に1度しかないうるう年のこの日に、改めて夫婦の絆や離婚の本質などを考えようと「離婚式」のプランナーである寺井広樹が作ったようだ。「2人に、福(29)あれ」の語呂合わせでもあるそうだが、語呂合わせの内容もいろいろと考えられているので、それを見るだけでもおもしろい。

 12月10日の「ごめんねの日」は、ケンカをしたり、なかなか謝れなかった相手に「ごめんね」を言うために作られた日かと思いきや、まったくそんなことはない。なぜなら、これはすかいらーくガストの新メニュー・ハミ出るビーフステーキにちなんで作られたものだから。ちなみに、皿からハミ出すほどのボリュームを「ハミ出してごめんね」と逆説的にアピールして、コミュニケーションをはかるのが目的なんだとか。こんなところからも記念日が生まれていたなんて、驚きだ。

 ほかにもたくさんの記念日が紹介されているのだが、ここで紹介されているなかでもっとも記念日が多いのは10月10日。なんと、28個もの記念日になっているのだ。これだけの記念日があるのだから、自分や家族、友達、恋人などの誕生日は何の記念日か、調べてみるのも楽しいかもしれない。

文=小里樹