「ひとりで爆笑」はできない? 思わぬ言い間違い

暮らし

公開日:2014/1/21

 みなさんは、ひとりでテレビを見ていて「爆笑」してしまったことがありますか? 多くの人が「ある」と答えそうな質問だが、じつはこれ、間違いなのだ。そんな、知らないと恥ずかしい言い間違いを紹介しているのが、12月21日に発売された『えーっ! これ、言い間違い!?』(飛鳥新社)。双子の作者であるかおり&ゆかりも知らずに使い続けていた、日本語の言い間違いとはどんなものだろう?

 まず、先ほど例に挙げた「爆笑」だが、どこか間違いなのかというと、笑っているのが自分ひとりだということ。爆笑とは「大勢が一度にどっと笑うこと」なので、一人でいくら笑っても爆笑にはならないのだ。

advertisement

 同じように、間違って使われることが多いのは「失笑」。これは、バカにしたように鼻で笑うのではなく、「おかしさをこらえることができず吹き出すこと」なので、普段「失笑」と聞いて思い浮かべる笑い方は「冷笑」が正しいのだ。

 また、自分の身の丈に合わないような、高級そうなお店を見ると「敷居が高い…」と感じるかもしれないが、これも間違い。敷居が高いは、不義理・不面目なことがあって「その人の家に行きにくいときに使う」もの。だから、行ったこともないお店に使うのはおかしなことなのだ。

 そして、酒池肉林という言葉を聞くと「美女に囲まれてお酒飲んでた」とか、ちょっとエッチな想像をしてしまう人もいるだろう。しかし、酒池肉林は「非常にぜいたくな酒宴」のことで、「酒を以て池となし肉を懸けて林となす」という中国の故事から生まれたもの。だから、もし彼氏や旦那さんが「昨日は酒池肉林だった~」と言っても誤解しないように。

 逆に、間違いだと思っていたのに実は正しいということもあるよう。かおりとゆかりが祖母の家に行ったときのこと。祖母が、ゆで卵のことを「うで卵」と言っていたのを聞いたのだが、2人は祖母の言い間違いだと思っていた。しかし、あとで辞書を引いてみると「うで卵」もしっかり載っていたのだ。ちなみに、ゆでることを“うでる”ともいうそうなので、「おそばうでて」と言われてツッコむと、逆にやりかえされてしまうかも。

 ほかにも、「アンケート調査」や「満天の星空」、「断トツ一位」のように、意味が重複して「頭痛が痛い」と同じような使い方をしてしまっている場合もある。なんとなく意味は通じるので、あまり気に留めず過ごしているが、あなたが普段当たり前のように使っているその言葉も、実は言い間違いなんてことがあるかもしれない。

文=小里樹