「恋愛禁止のジレンマがあったからこそ、書けました」 AKB48、初の小説は内田眞由美が綴る切ない“アイドルの恋”

立ち読み

2014/2/6

 「恋愛禁止」で知られるAKB48のチームKに所属する内田眞由美さんが、恋愛小説『言えない恋心』(KADOKAWA/角川書店)をリリースした。書き下ろされた全6話の短編小説は、全てが“アイドルの恋”を描いたもの。中にはファンに恋してしまったり、既婚男性に惹かれてしまったりするアイドルの姿も……。この1冊には「恋愛禁止」のアイドル自身だからこそ描けた、“究極の恋”が詰まっている。

 「保育園のころの初恋のこと、小学生の時、好きな男の子にバレンタインデーのチョコレートをあげたこと……どれも鮮明に覚えています。アイドルになるまでは、常に好きな人がいました」と語る内田さんは、14歳でAKB48に所属してから恋愛をしていない。そんな彼女が書く恋愛小説の魅力とは、何なのだろうか。

 恋することを我慢して、我慢して、そして生まれた6つの物語。込められた想い、そして“アイドルと恋愛”とは──。内田さん本人を直撃した。

 


──「恋愛禁止」のAKB48メンバーである内田さんが、なぜ恋愛小説を?

内田:最初はペットの話や家族の話など、心が温まる物語にしようと思っていたんです。でもそれよりも、恋愛を禁止されている私だからこそ、書けるものがあると思って。

──しかも、普通の女の子ではなく、あえてアイドルの恋物語を選んだ理由は?

内田眞由美
うちだまゆみ●1993年生まれ。東京都出身。アイドルグループAKB48 チームKのメンバー。2007年に第2回研究生(5期生)オーディションに合格。2010年にAKB48 19thシングルじゃんけん大会で優勝し、同年12月発売の「チャンスの順番」でセンターを務めた。著書にフォトエッセイ『岩にしみ入る”内田さん”の声』(新人物往来社)がある。
内田眞由美オフィシャルブログ

内田:私はAKB48に属しているので、普通の人が知らないアイドルの側面を知っている。それを暴露ではなく、リアルに描く物語にしたかったんです。アイドルである私が書けば、読んでいる人も本当なのか、嘘なのかわからなくなって、よりドキドキしてもらえるかもしれないと思いました。

──確かに、アイドルのリアルな気持ちを感じることができました。登場する女の子たちは、AKB48のメンバーをモデルにしたんですか?

内田:そういうのは全くなくて、どちらかというと自分の分身をたくさん作ったようなイメージです。どの子もみんな私に似ていて、私のちょっと強い部分は律に、弱い部分は真菜になったんです。

──なるほど、ではモデルは内田さんご自身なんですね。

内田:はい。恋愛に関する部分はほとんど妄想で書いたんですけどね(笑)。メンバー同士の会話やファンとの距離感などは、私たちAKB48の日常、そのままです。「梨花 17歳」で書いているみたいに、メンバー同士でファンの話をしたりもするんですよ、実際に。

──そういう何気ないアイドルの生活も垣間見ることができる、と。メンバー同士で恋愛について話すことはありますか?

内田:みんなで雑誌を見て、「この中だったらこの人がかっこいいよね!」と話すこともありますし、恋愛特集ページをみんなで読んで盛り上がることも。雑誌には普段聞けないような恋愛の話がたくさん書いてあって、私たちのように恋愛できないアイドルから見ると「へえ~そうなんだ!」と思うようなことばかりです。

──ということは、今、内田さんは恋愛してみたい?

内田:憧れはあります。でも余裕がないし、そもそも禁止ですから。代わりにその想いを小説にぶつけました。この本の中で思いっきり恋愛しているんです。

──なるほど。内田さんが小説を書いていることを、メンバーは知っていたんですか?

内田:パソコンを持ち歩いてレッスンやリハーサルの合間にも原稿を書いていたので、「何してるの?」と聞かれたら、「本書いてるんだ」と答えていました。北原里英ちゃんには書き上がったばかりの文章を読んでもらって、「ここはこうしたほうがもっといいんじゃない?」とアドバイスをもらったことも。里英ちゃんも本をよく読むので、的確なアドバイスをくれました。でも、他のメンバーにはまだ読んでもらっていないんです。普段本を読む子が少ないので……。私の小説をきっかけにして本を読むようになってほしいな。

──内田さんや北原さんはメンバーの中でも読書家なんですね。普段、どんな本を読まれるんですか?

内田:やっぱり恋愛小説が多いですね。好きな作家は石田衣良さんや、嶽本野ばらさん。野ばらさんはお仕事でお会いする機会もあって嬉しかったです。あとは、北方謙三さんに執筆のポイントをアドバイス頂いたこともあります。これからもっとたくさんの作家さんとお話ししてみたいです。

──すっかり小説家の仲間入りですね。でも、多忙なアイドル活動と執筆の両立、大変だったのでは。

内田:そうですね。合間の時間だけでは全然進まなかったので、集中するために角川本社に通うようになりました。AKB48の仕事がない時間や終わったあとに毎日通って、会議室でひとり執筆していたんですよ。途中で居眠りしているところを担当の方に見つかってしまったこともありました(笑)。

内田眞由美当時の執筆風景

当時の執筆風景を再現。オープンな打ち合わせスペースで書いたこともあったとか


 
──そんな風にして書いたこの1冊には、どんな想いが込められているのでしょうか?

内田:「恋愛はいいことなんだ」という想いを詰め込みました。私たちのように職業柄恋愛できない人や、事情があって公にしてはいけない人もいるとは思いますが、恋愛って、いろいろなことを感じて笑ったり泣いたりできる、素晴らしいものだなって思うんです。なので、みんなにこの本を読んでもらって、みんなに恋をしてもらいたい。特に女の子にとっては共感できる部分がたくさんあると思うので、ぜひ読んでいただきたいです。

──次回作の予定は?

内田:また恋愛小説、書きたいですね。次は、今回とは違う大人っぽい恋を書けたらいいな。私も恋愛できるようになったら、大人の恋愛をしてみたいと思っています。でもアイドルでいるうちは、恋愛は“本の中”だけですね!

(取材・文=福島槙子、撮影=山本哲也)

言えない恋心

『言えない恋心』

内田 眞由美/KADOKAWA 角川書店

恋のお相手はファン、スタッフ、ミュージシャン…それともメンバー!? リアルな舞台裏と赤裸々な恋愛事情をスパイスに、女性アイドルがそれぞれの恋に思い悩みながら成長していく姿を、AKB48現役メンバーが等身大の目線で描く衝撃のラブストーリー。妄想120%の短篇小説集。

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