バカボンパパの鼻の下にあるのは鼻毛ではなかった!

社会

公開日:2014/2/19

 汗をかくと熱が下がる。水道水よりもミネラルウォーターの方が安全。バカボンのパパは鼻毛が出ている。誰から教わったわけでもないのに、そう思い込んでいることってないだろうか。でも、実際は思い込んでいるだけで勘違いしてしまっていることも多い。そこで、『日本人の勘違い』(びっくりデータ情報部/河出書房新社)からみなさんが勘違いしていそうなことを紹介してみよう。

 風邪をひいて熱が出ると、熱を下げるために「汗をかけ」と言っていっぱい着込んだり、布団を重ねてあたためようとする。しかし、実際は身体が風邪のウイルスと闘っていて、「身体がウイルスに打ち勝つと熱が下がる」。つまり、「熱が下がるときに汗をかく」のであって「汗をかくから熱が下がる」わけではないのだ。ちなみに、厚着をして無理やり汗をかくと「かいた汗で身体が冷え」たり、「逆に体力を消耗」してしまうこともあるようなので、気をつけた方がいい。

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 次は、水に関する勘違い。みなさんのなかに「水道水より安全だから」という理由でミネラルウォーターを買っている人は、どれくらいいるだろう。でも、実はこれも単なる思い込み。水道水もミネラルウォーターも法令によって安全基準が定められているのだが、その基準は「水道水のほうがはるかに厳しい」という。鉛やヒ素などの許容範囲は5分の1で、安全基準が項目数も3倍以上。ミネラルウォーターの方がおいしいからというなら別にいいのだが、安全性を求めるなら水道水の方がいいかもしれない。

 また、『天才バカボン』のパパといえば頭に巻いたハチマキと鼻の下に生えた毛がトレードマーク。その毛を鼻毛だと思っている人も多いかもしれないが、あれはれっきとした「髭」なのだそう。ほかにも、『アンパンマン』のジャムおじさんとバタコさんは人間ではなく「妖精に近い存在」であることや、キティちゃんの名前が“ハローキティ”ではなく、“キティ・ホワイト”だということなど、誰もが知っているようなキャラクターにも勘違いは潜んでいる。

 そして、ハイエナには「強者に弱く、弱者に強い」とか「卑しい」というイメージを持っている人が多いかもしれない。でも、それは大きな間違い。ハイエナは集団で狩りを行い、自分たちの食料は自分たちで調達している。むしろ、それをライオンに横取りされることも多く、なかには「ライオンが食べている屍肉の80パーセントは、ハイエナが殺した動物のもの」という調査結果もあるそう。

 この本を読めば、知らず知らずのうちに思い込んでいた勘違いをこっそり正すことができるだけでなく、何度も目からウロコが落ちる感覚を味わえるはず!

文=小里樹