「山崎エリイ」声優インタビュー&撮り下ろしグラビア【声優図鑑】
更新日:2015/7/8
第3回となる今回は、TVアニメ『サムライフラメンコ』の森田萌や、TVアニメ『世界征服~謀略のズヴィズダー~』でロボ子を演じている山崎エリイさんです。
――オーディションを受けようと思ったきっかけは何ですか?
山崎:実は私、アーティストさんになりたくて「第36回ホリプロタレントスカウトキャラバン 次世代声優アーティストオーディション」を受けに行ったんです。タイトルに「アーティスト」って入っていたので…(笑)。なので、オーディションを受けるまで、アニメについては何も知らなかったんです…。
――え、そうなんですか?
山崎:ほかに受けていた方は、好きな作品について語っていたりしたんですが、私アニメについては何も知らなかったので、どうしていいかわからなくて。皆さん歌唱審査でアニメの歌を歌っていたんですが、私、松田聖子さんの曲歌ったんですよ。
――聖子ちゃん!?
山崎:だからオーディションの時にはダメだダメだと思っていたんですが、合格させていただいて、今はこうしてお仕事させていただいています。
――オーディションの自己PRではどんなことをしたんですか?
山崎:実は当日何も考えていなくて…(笑)。なので、時間いっぱいアカペラで歌ってました…(笑)。
――それも聖子ちゃんの歌だったんですか?
山崎:その時は、私が知ってるアニメ…と考えて、『カードキャプターさくら』のエンディングの『Honey』っていう曲を歌わせていただきました。
――全然アニメを見ないというわけではないんですね。
山崎:はい。ただ、少ないかなと思います。
――これまで見たアニメで、心に残っている作品はありますか?
山崎:『明日のナージャ』です! ああいう小さい子向けのアニメが好きです。その頃のアニメならまだ分かるんですけど、夜にやってる最近のアニメは全然知らなくて…。
――夜中は寝てますもんね?(笑) 最近見た作品で気になるものってありますか?
山崎:最近は『ゴールデンタイム』は見てます。あと、『47都道府犬R&にゃ~めん』はも見ました!
――アニメでのデビュー作は何でしたか?
山崎:『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』に仁美というキャラで出演させていただきました。
――アフレコ現場に初めて入った時のこと覚えていますか?
山崎:息が出来なくて大変でした…(笑) 一回見学させていただいたんですが、さっきまで喋っていたキャストさんたちが「録りますよ」ってなった瞬間にシーンとなって。喋る人しか音を発してはいけないっていうくらい静かで、息の音すら入るんじゃないだろうかって思ってしまって、窒息に近い状態になってしまって…(笑)。
――緊張しすぎてですか?
山崎:私はその回に収録があったわけではないんですが、見学しただけなのに緊張して緊張して。
――ブースの中で見学していたんですか?
山崎:そうなんです。ブースの中で緊張してぶるぶるしながら台本捲っていたんですけど…(笑)。
―― 一度見学して、先輩たちと同じブースでアフレコしてみていかがでしたか?
山崎:初めてセリフを言う時は、全然声が出なくて。でもキャストの皆さんが優しく声をかけて下さったので、徐々に慣れてきました。
――その後、レギュラーで大きな役となったのが『サムライフラメンコ』の森田萌ちゃんですね。彼女はアイドルというキャラクターですが、憧れていたアイドルという世界にいるキャラクターを演じてみていかがでしたか?
山崎:森田萌ちゃんを通して歌を歌ったり、アイドルの世界のお話をすることが出来るので、それがすごく面白いなと思っていました。エンディングも歌わせていただいているんですが、初めてレコーディングもさせていただいたので、機械のことも何から何まで初めてのことで、いろいろ教わりながらですごく緊張しました。
――アフレコには慣れましたか?
山崎:10話で、萌ちゃんが小指を潰されてしまうシーンがあったり、初めて長いセリフがあって。今までは一言だったりしてたんですが、萌ちゃんが大好きなまりさんへの気持ちを訴えるシーンでは、監督さんにいろいろ教えていただきながらやらせていただきました。それをきっかけにいろいろがんばらないといけないなと改めて思うようになりました。それまではマイクに入ることとかタイミングを取るのに必死だったんですが、表情の変化とかも考えないといけないんだなって思うようになりました。
――家でセリフを練習する時はどんな風に練習していますか?
山崎:練習用のVTRを見ながら、台本を持ってずっとテレビに向かって喋っています(笑)。
――アフレコはどんなところが大変ですか?
山崎:自分がこのキャラクターは今こういう感情なんだろうと思っても、それを演技に乗せられるかと言ったらまだまだなので、そこが難しいです。あと、タイミングがワンテンポずれただけでもその後のセリフが崩れてしまうのでそこが大変です。
――アフレコに参加していて、勉強になるなということはありましたか?
山崎:現場で先輩方が、こうした方がいいよっていうこととか、この文字を強く言うとその後のセリフがすらっと言えるよとか、本当に教わることがいっぱいあります。何も知らなかったことがたくさんあって、発見がいっぱいあって、本当に先輩達に助けられているなと思います。
――声優の魅力はどんなところだと思いますか?
山崎:役を演じている時は自分の声ではなく、キャラクターになりきった声を出しているので、その切り替えがすごく早くて皆さんすごいなと思っています。あと、キャラクターソングをそのキャラクターが本当に歌っているかのように歌うのがすごいなと思います。
――山崎さんも『サムライフラメンコ』の森田萌でミネラル★ミラクル★ミューズの1人として歌っていますが、キャラクターソングを歌ってみていかがでしたか?
山崎:すごく難しかったです、最初はどうしても自分の声で歌ってしまって…。でも「森田萌ちゃんになりきってみて」と言われた時にはっとして。確かにほかの方って、自分の声とは全然違うキャラクターの声で歌っているので。でも直そうと思っても難しくて…。最初は「森田萌ちゃん!」って思っていても、だんだん後半になってくると自分が出てしまって、キャラクターを維持しながら歌うのはすごく大変だなと思いました。
――今年に入ってからは、人間以外のキャラクターを演じていますが、『世界征服~謀略のズヴィズダー~』のロボ子はどんなキャラクターですか。
山崎:イラストを見る前は、「見た目は人間だけど、ホントはロボットなんですよ」っていうのを想像していたんですが、実際に見てみたらロボットっぽい見た目で(笑)。ロボットなので、見た目からはおっとり系とかさばさば系とか想像がつかないし、これにどういう声を入れたらいいんだろう、と思っていました。でも女の子だからと思って可愛い感じでやってみたら、それを採用して頂けました。アフレコをしていて面白いのは、最初は機械用語みたいなものが多かったんですが、最近女中学生モードっていうのが増えて、感情が出てきたみたいに人間的になってきて、ロボ子ちゃんが進化してくるのが面白いです。毎回ビックリさせられる作品で、女子中学生モードの時の台本を見た時には本当に「あれ?(笑)」って思って。いつもの淡々とした感じでセリフを練習して行ったら、「人間でいいんだよ」って言われて、その場で変えました(笑)。
――そして4月からは『犬神さんと猫山さん』に出演されますね。演じる鳥飼ひばりちゃんはどんなキャラクターですか?
山崎:病弱で入院しがちであまり学校に来れないような子で、本当に息くらいの音量で喋るような、大音量で喋らない感じの子です。周りがきゃっきゃしているので、逆にひばりちゃんが目立つ気もするような気もします…(笑)。
――今まで演じた中で、自分に近いなと思うキャラクターはいましたか?
山崎:ひばりちゃんです。すぐダウンしちゃうところとか…(笑)。休みの日は家でごろごろしたくなっちゃう感じとか。のんびりほんわりしてたいところが似てるなと思います(笑)。
――休日は友達と遊びに行ったりしないんですか?
山崎:行くんですけど、仲が良い子も似たような感じなので(笑)、出掛ける時もお互いゆっくりの~んびりしてます(笑)。
――どんなところに遊びに行くんですか?
山崎:星が好きなので、プラネタリウムによく行きます。友達とプラネタリウムに行って、のんびり星を眺めて帰ってきます。ぼーっと「あー、綺麗…」って思うのが好きです。春夏秋冬で見える星座が違うのでストーリーも違うので、興味深くて。ただ、友達曰く、後半寝てるらしいです…(笑)。私は最後まで見てたつもりなんですけど、「絶対寝てた!」って言われます…(笑)。
――体を動かすことよりも何かを鑑賞するのが好きなんですか?
山崎:体動かすのは遊園地に行った時ですね。某テーマパークに、ひどい時は月に2、3回通ってたくらいで…(笑)。筋肉痛も忘れるくらいの楽しさがあるので、暇な時に「今から行く?」とかって言ってしまうくらい好きです。
――どんなアトラクションが好きなんですか?
山崎:コーヒーカップとか回る系ですね。絶叫系はダメなんですけど、回るのは大好きです! 回し過ぎて一緒に乗ってる子を苦しめちゃうタイプです(笑)。
――ダンスが得意とのことですが、どんなダンスを?
山崎:今は辞めてしまったんですが、クラシックバレエは3歳の時からやっていました。あとはタップダンスをやジャズダンスをやったりもしていたんですが、やっぱりバレエが一番好きですね。柔らかく踊るのが好きです。
――今後、どんな声優になっていきたいですか?
山崎:演技も何もかもまだまだ出来ていなくて勉強中の段階なんですが、徐々にアニメのことも学んでいって、アニメを通して歌も歌えたらなと思っています。
――では最後に、この記事を見てくれる方に、メッセージをお願いします。
山崎:まだまだ力不足な私ですが、これからがんばっていきたいと思っているのでよろしくお願いします!
――ありがとうございました!
次回の「声優図鑑」もお楽しみに!
<山崎エリイ>
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(取材・文=ucz、撮影=山本哲也、キャスティング協力=吉村尚紀)