本当に効くスキンケア化粧品は2つだけ! 医師が教える“細胞レベル”のアンチエイジング術

美容

公開日:2014/3/28

 女性たちが熱心にとりくむスキンケア。近年は男性スキンケア市場も活況で、男女を問わず肌に投資をする時代がやってきた! その一方で、基礎化粧品において「なかなか自分の肌に合うアイテムが見つからない…」とブランド系からオーガニック系まで際限なく渡り歩く“スキンケア迷子”も。

 そもそもスキンケア化粧品は、本当に肌をきれいにしてくれるのだろうか―と、「ちょ、それ聞いちゃう!?」と、なかばパンドラの箱を開けるような疑問に丁寧に答えたのが、『妻の化粧品はなぜ効果がないのか 細胞アンチエイジングと再生医療』(角川マガジンズ)。著書は、培養皮膚や再生医療に携わる細胞研究のエキスパート・形成外科医の北條元治さんだ。

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 スキンケア商品に美肌効果はあるのか? その問いへの答えはズバリ「ない」。さらに、「医薬品のような効果も期待できない」。

「薬品でしたら“良薬は口に苦し”のように、肌に強い違和感を覚えたとしても、効果、効能があるものもあります。しかし、化粧品の場合、薬品のような効果、効能は期待できないものなのです」

 使用時の副作用は、「医薬品>医薬部外品>化粧品」であり、化粧品はゼロであることが求められる。副作用がゼロ、ということはすなわち効果、効能もゼロに等しい。しかも、化粧品の作用が及ぶ範囲は、薬事法で「角質まで」と決まっており、化粧水の成分である水分や油分は、本来、肌の表面の一部(角質)までしか浸透することはできない。

 つまり、どんな高価な化粧水、乳液、美容液やクリームを活用しても、化粧品の範囲である限りは、肌奥に浸透して傷ついた細胞を修復したり、皮膚の細胞に水分・油分などの栄養部を送り込んだりするのはむずかしいのだそう。

 とはいえ、すべてがすべて無意味というわけではない。北條先生が細胞の老化防止に効果的だと考えるスキンケア化粧品は2つ。「日焼け止め化粧品」と「保湿化粧品」だ。

「日焼け止め化粧品には紫外線をカットして、肌の白さを保つという機能はあります。保湿化粧品には肌の湿度を保つ働きがあります。(中略)二つとも、強い効果で肌の状態を改善するというよりは、自分の本来の状態を“保つ”化粧品といえます」

「何も高価なスキンケア化粧品を使う必要はありません。シンプルな成分のスキンオイルで十分ですし、500円以下の化粧品を使ってもいいでしょう。“細胞への効果はない”と前に述べたコラーゲンやヒアルロン酸も、実は保湿には一定の効果があります」

 肌の細胞は30代を過ぎたあたりから老化を始め、基本的にスキンケア化粧品で肌を若返らせることはできない。でも、日焼け予防と保湿に気を付けることで老化を食い止めることは可能だという北條先生。何歳からでも遅くはない、最新科学に裏打ちされた細胞のアンチエイジングをいまから始めてみては。

文=矢口あやは