「田所あずさ」声優インタビュー&撮り下ろしグラビア【声優図鑑】

アニメ

更新日:2015/7/8


 これからの活躍が期待される声優に、声優を目指したきっかけや、初めてのお仕事、そしてプライベートなことまで、気になるあれこれについてインタビューを行い、さらに撮り下ろしのミニグラビアも交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。

 第4回となる今回は、TVアニメ『アイカツ!』の霧矢あおいや、TVアニメ『勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。』のフィノ・ブラッドストーンを演じている田所あずささんです。

――声優になりたいと思ったきっかけは何ですか?
もともとアニメを見てはいたんですが、どっぷりハマったのは中学2年生くらいでした。『犬夜叉』にハマって、それから声優さんの仕事について意識するようになりました。声の演技で気持ちが揺さぶられて、私も声だけでこんなふうに表現できる、人の心を動かせる仕事に就きたいってすごく思ったんです。歌も好きだったので、最近の声優さんは歌もキャラソンとかで歌っているっていうのを知って、この仕事に就けたらすごく幸せだなって思いました。

――実際にオーディションを受けようと思ったきっかけは何でしたか?
どうしたらなれるかっていうのが分からなくてしばらくは思っていただけでした。でも高校2年くらいの本格的に進路を考えだした時に、高校の先輩に中島愛さんがいらっしゃったのを知ったんです。「うちの学校を出ている方にそんな有名な方がいるんだ、嘘でしょ!」って思いながら調べてみたら、中島さんはオーディション雑誌を見て応募したってあったんですね。それで私もオーディションに応募してみようと雑誌を買ってみたんですが、その時は結局何もしなくて(笑)。東京にも行ったことがなかったので怖かったんですが、友達が受けてみなよって背中を押してくれて。有名な事務所さんなら大丈夫だろうと思って、ホリプロさんのオーディションに送ってみたら、運よく今こうして…(笑)。


――オーディションの自己PRではどんなことをしたんですか?
オーディションの情報を調べてみたら、30秒くらいの時間があるっていうのが分かったので、30秒くらいの文章を考えて行ったんですけど、実際始まったら慌てすぎて15秒しかなくて(笑)。しかも「コメントは大丈夫なのでその得意なことだけやって下さい」って言われたんです。そうしたら頭の中が飛んでしまって…(笑)。結局、『クレヨンしんちゃん』のしんちゃんのモノマネをしました…(笑)。

――やっていただけたりしますか?
もちろん!

――おぉ!(音声でお伝え出来ないのが残念です)元から得意だったんですか?
2年くらい練習したんです…(笑)。すごいしんちゃんが好きなんですけど、中学の時に声優になりたいと思ってから、モノマネをしだしたんです。最初は全然似てなくて、練習を聞かせていた友達にウザイと言われて(笑)。そんな中、しつこく練習していたら、いつからか似てるって言われるようになって、しめしめと思いました(笑)。

――ほかにもモノマネレパートリーはあるんですか?
同じ『クレヨンしんちゃん』に出てくるぼーちゃんって言う子のモノマネも出来ます(笑)。

――『クレヨンしんちゃん』がお好きなんですね。ほかに最近練習中のものもあったりするんですか?
最近はドラえもんとかピカチューを練習しています。あとは『THE IDOLM@STER』の双海亜美・真美さんとか。ドラえもんは声が大きくなっちゃうのでなかなか練習出来ないんです…(笑)。

――実際そうしてオーディションに受かって、声優になってみての印象はいかがでしたか?
想像していた時も難しいと思っていたんですが、それを上回る難しさと、さらにそれを上回る楽しさがあります。今、こうして声優をやらせて頂いていますが、もっと声優になりたい!って思っています。


――声優になって写真撮影されることもあると思いますが、いかがですか?
実は最初のオーディションの時も、事務所で最初の写真を撮る時に、事務所で大号泣したんです…(笑)。怖いのと慣れていないのと、自分の顔を映すのかっていう…コンプレックスが入り混じって大号泣してしまって撮るのが大変でした(笑)。今も、泣きはしないんですが、緊張して上手く表情作れないので苦手意識がすごいです…(笑)。

――初めにアフレコに参加された時に大変だなと思ったことはなんですか?
すべてですね。席に座るのすら大変で(笑)。どこに座ったらいいのかとか、挨拶はいつしたらいいんだろうとか。台本の確認も大変で、どんな風にセリフを言ったらいいのか、キャラクターを作り上げるのも、すべてが分からなかったので。

――そんなアフレコの楽しさってどんなところでしょう?
台本を読むのが楽しいです。特にオリジナル作品は次の展開が分からないので、台本を頂いて先を読むのが楽しみで仕方ないです。私も視聴者の方に負けないくらい作品を好きなので、いちファンとして台本を読みながらニヤニヤしています(笑)。

――『アイカツ!』ではゲームとアニメがありますが、違いはどんな点ですか?
ゲームの方は全部一人で収録するので、アニメの方は掛け合いが出来るのが楽しいですね。前は自分が喋ることや(台本を)追いかけることに精一杯だったんですが、最近はやっと掛け合いを楽しめるようになってきた気がします。

――『47都道府犬R』では犬のキャラクターを演じていらっしゃいますが、大変な点はどこですか?
茨城犬を演じているんですが、実は犬を演じるということよりも、茨城弁を喋りながら演技するというのが大変でした。茨城出身ですが、両親が茨城出身ではないので生活ではそんなに方言を喋っているわけではないので、訛りながら演技をするのがすごく難しかったです。なので、知り合いの方に聞いて茨城弁を一から勉強したり。茨城県出身と言いながら訛りがあまり出来なかったのがちょっと悲しかったので、これを機に茨城弁を覚えられたのは楽しかったです。


――TVアニメ『勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。』で演じたフィノ・ブラッドストーンはどんなキャラクターでしたか?
私が今まで演じた中で、演じているとパワーがすごくて、収録中に一番汗をかく子でした(笑)。「ふはははは!」っていう高笑いがチャームポイントだと思っているんですが、それがすごく体力も喉も使うので、演じていて大変でした。でもいつも笑顔で元気な子なので、演じていてすごく笑顔になれるし、アクティブで楽しかったです。

――4月からはTVアニメ『健全ロボ ダイミダラー』に出演されますね。
とても健全な作品です(笑)。最高に面白いと思います。原作も勿論面白かったんですが、声がついたら声優さんの遊びも入って、めちゃめちゃテンポも良いし、真面目にバカなんですよね(笑)。私ギャグものが大好きなので、その現場に出られたことも楽しかったですし、出来上がりを見るのが楽しみです。キャラクターはみんな真面目にやっているので、真面目な笑いが重要だと思います。

――演じるのはどんなキャラですか?
呉屋せわし子ちゃんは二十歳で私と同じ歳なんですが、ロリ要員で、幼い感じの声で話す可愛らしい子です。マイペースで下ネタ大好きな子です。分からない言葉がたくさん出てくるんですが、調べたら後悔するような内容の言葉がたくさん出てきます…(笑)。いろいろ勉強になったなぁと思ったりもするんですが、調べても出てこないような言葉もあったり。下ネタも奥が深いなと思っています…(笑)。

――アフレコではアドリブも多かったですか?
基本は台本通りなんですが、その言い回し一つですごく変わるんですよね。同じセリフでも、その方が言わないとここまで笑えないだろうなって思いますし、そのキャラクターを花開かせるのは声優さんの力だと思うので、皆さんカッコいいなと思っています。笑わせるのって絶対大変なので。


――同じく4月放送のTVアニメ『極黒のブリュンヒルデ』にも出演されるとのことですが。
受かった時は超嬉しかったです。ライブの前にマネージャーさんに発表してもらったんですが、ライブ前に大号泣してメイクが崩れちゃったくらいでした(笑)。

――どんな作品ですか?
オーディション前に徹夜して読んだくらい面白い話でした。原作がまだ続いている作品なので、すごく続きが気になります。ハラハラドキドキの話で、少し悲しいところもある話で見ていて辛い部分もあるんですが、みんな力強く生きているし、すごく応援できると思います。主人公がすごく頭がいい子で安心感があるので、私はすべてを委ねています(笑)。みんな幸せになってほしいですね。

――演じるのはどんなキャラクターですか?
鷹鳥小鳥ちゃんは、多分お話のキーマンだと思っています。演じる上ですごく責任感があると思って演じていますし、私自身、小鳥ちゃん自体にとても親近感を抱いていて。マネージャーさん曰く「○○以外はそっくり」だそうです(笑)。PVのセリフでも、自分の言葉なんじゃないかっていうくらい、焦っちゃう感じとか途中でセリフを噛んじゃう感じもそっくりで、気をつけないと私になってしまうので、逆に難しかったです(笑)。今まではクール系の役が多かったので結構演じていたんですが、小鳥ちゃんはまるで思考が一緒なので気持ちが分かり過ぎて怖いくらいで、自分にならないように気をつけて演じています。

――ここまでいろいろ伺ってきましたが、今後どんな声優になっていきたいですか?
やっぱり最初に抱いた気持ちですね。人の心を揺さぶることの出来る声優さんになりたいなって思うのと、キャラクターをもっと魅力的に、「あなたがやってよかった」って言われるような声優さんになりたいです。

――では最後に、この記事を見てくれる方に、メッセージをお願いします。
読んでくださってありがとうございます。ブログなどもやっておりますので、作品共々よろしくお願いいたします! これからも「明るく元気に後ろ向き!」をモットーに頑張っていきますので(笑)、どうぞよろしくお願いいたします。


――ありがとうございました!

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

田所あずさ

・公式ブログ「不安でしょうがないっ!」
http://ameblo.jp/azusa-tadokoro/

・ホリプロ アニメビジョンHP
http://voiceactors.be/

(取材・文=ucz、撮影=山本哲也、キャスティング協力=吉村尚紀)