36年続いたギャグマンガ『あさりちゃん』ついに完結

マンガ

公開日:2014/4/8

 勉強はダメだけどスポーツ万能、大食漢で暴れん坊! 永遠の小学4年生といえば、『あさりちゃん』だ。36年続いたギャグマンガだが、100巻が刊行され、ついに最終回を迎えた。2つ上の姉・タタミと取っ組み合いの姉妹ゲンカ、などの定番ネタも、これで見納めだと思うと寂しい。小学生にとって普遍的なテーマを根底にしつつも、時代の流行や時事ネタも描いてきた本作は、36年分の小学生たちを映し出す鏡だ。

 例えば、87年刊行の22巻では、あさりがファミコンを欲しがる回が。97年刊行の53巻では、「チョベリバ」などコギャル語を使うあさりも登場する。当時の小学生がどんなことに興味があったかが、それぞれの巻から垣間見られるのだ。

 また、画期的だったのは、登場するファッションがおしゃれだった点だ。『ドラえもん』がわかりやすい例だが、それまでの子ども向け生活マンガは、登場人物の服が毎回同じだったりするものだった。幼い読者がすぐにキャラクターを把握できるようにするためだが、女の子にとって、おしゃれは幼い頃から大きな関心事だ。ねずみ頭の髪型は変わらないが、毎回違うあさりの可愛いファッションは、読者の心を掴んだ。初めてのマンガ体験が本作だという女性は多いだろう。

 現在、『あさりちゃん』のような幼い読者をも想定した子ども向けマンガは一体どれくらいあるだろうか。そうした意味でも、もっと続けてほしい気持ちもあるが、あさりちゃんにまたどこかで再会できることを祈りつつ、36年の連載におつかれさまと言いたい。

文=倉持佳代子/ダ・ヴィンチ5月号「出版ニュースクリップ」