【名言集】かつてはシャイな性格だった!? ジローラモが体得した全然ちょいワルじゃない「自分の人生をポジティブに楽しむコツ」

芸能

公開日:2014/5/4

 雑誌『LEON』で“チョイワルオヤジ”を体現する男、陽気で快活な悩みのなさそうなイタリア人のオッサン…。ジローラモという名を聞いて、こんなイメージを持っている人は多いのではないだろうか。

 『ジロスタイル』(パンツェッタ・ジローラモ/大和書房)を読むまでの自分も、そんな1人だった。しかし、本書を読むと、彼の考える“楽しく生きる”コツが、決してイタリア人だからでも、天性生まれ持ったものでもないことがわかる。

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 というのも、彼は少年のころからとてもシャイで、女の人に声もかけられないどころか、知らない人と話すのも苦手だったらしい。日本にやってきてからも、コミュニケーションの面で、仕事の面で苦労をしている。当然だ。外国から単身日本にやってきて、言葉もわからない国で、常識の違う国で暮らし始めたのだから。

 『ジロスタイル』では、彼が50年あまりの人生で体得してきた“自分を活かして楽しく生きる”ための45の方法が伝授されている。その中から、ジローラモらしい名言を5つ、ご紹介しよう。

【もしも現状を変えたいと思うなら、まずは明日の朝、ひとつだけ今朝と違う行動をしてみることをおすすめする。】
朝は、とかくルーティン化しがち。いつもと違うことを自分で考えて実行することは達成感があるし、「いつもと同じ毎日」を脱却する近道でもある。

【コミュニケーションにコツなんてないけれど、しいて私が実践していることをひとつあげるとするならば、「成功は、ひとり占めせずに、みんなで分かち合う」というということかな。】
コミュニケーションとは、「周りにいる人を大切にすること」だとジローラモ。これは「なぜみんな自分をわかってくれないんだ?」と思っていた来日時、「周囲の気持ちを考えていないからだ」という結論に至った経験から来ている。

【マナーはルールではないけれど、守ったほうがカッコいいことは多々ある。】
「マナーに厳しいところは日本のいいところだし、カッコいいところでもある」とも。大人としてマナーを守ることは、大人としての節度を示す意味で「カッコいい」というのだ。

【もし、今、あなたが好きなことや趣味があるなら、今よりももっと自由に考えて、もっと自由に動いたらいいと思う。(中略)それはとくに意味のあることでなくても構わないし、人に発表しなくても構わない。大切なのは、自分が楽しいと思えたり、心が動かされたりするということ。】
とかく「意味」や「意義」にとらわれがちだが、人生は自分だけのもの。頭で考えたり事前調査誌をしすぎたりすることなく自由にふるまうことで、自分らしい新しい体験が待っている。それは、他人の目を気にすることではない。

【「運命は電車と同じ。タイミングよく乗らないと、すぐに出てしまう」。イタリアではそう言われる。】
建築士として父親の家業を継ごうとしていたジローラモ。運命の電車に乗り続けた結果、建築業界からファッション業界へ、果てには日本までやってきて25年間も生活している。自分が初めて体験して新しいことを知ることには、なんともいえない高揚感がある! とも。

 ほかにも、「会話って、お互いが気持ちを通わすことだと思わない?」「“あーあ、失敗した”と失敗の烙印を自分で押す時点で、その出来事は完了してしまうんだ」「すべての清潔感は、「いい香り」からはじまると思っていい」など、ジローラモ節が炸裂している。

 本書で彼が伝えたいのは、自分だけの人生をいかに楽しく生きるかというメソッドだ。そこで彼が重視するのは、他者とのコミュニケーションである。

 人とかかわることには、おっくうだしめんどうなこともある。しかし、彼の楽しそうな生きざまを見ると、「どんな仕事でも、ひとりでできることには限界がある。誰かの協力がないと、大きな成功はつかめない」。この言葉は、人生そのものにも当てはまるのではないか――なんて、思わずにはいられないのだ。

文=有馬ゆえ