「ハムケツ」に「猫の肉球」「手つなぎラッコ」も! 動物“部分”写真集が人気

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/22

夜、「ちょっと気分転換に…」などとネットでよく動物の画像を眺めている。今ハマっているのが、「ごめん寝コ」。猫が自分の手を枕にして寝ている姿で、「すまん寝」とか「ゆるして寝」とか、いろんな呼び方があるらしい。

昨年の今頃見つけたのが、ハムスターのお尻の画像「ハムケツ」。もふもふでまんまるのお尻にちょこんとついた小さなシッポ、何かに頭を突っ込んで、足をバタつかせながらもがいている、ちょっぴりドジな姿がたまらない。SNSやネットでもちょくちょく話題になっていた画像だ。写真集が出ないものかと思っていたら、この春ついに発売された。その名も『ハムケツ どうしてそんなにカワイイの!』(manic/バジリコ)。動物好きのみんなの想いを代弁したタイトルだ。

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この本では、表紙になっているアプリコット色のキンクマハムスターを筆頭に、ゴールデンハムスターやジャンガリアンハムスター、キャンベルハムスターなど、色や大きさの異なる8種類のハムケツを収録。カワイイお尻の写真とともに、ハムスターの生態についても記されている。仕事で一息入れたいとき、オフィスに置いておけばきっと癒されるはず。

  • ねこのにくきゅう

動物のとある部分にフィーチャーした本は、他にもある。最近ちょっとイライラしているという人は、ぜひネコの手を借りて癒されてみてはいかがだろうか。『ねこのにくきゅう』(タカハシヒカル/宝島社)は、その名の通り、猫の肉球を集めたフォトブック。生後20日の子猫から、まるちゃんやシロちゃんといったネットで話題のアイドル猫まで、さまざまな肉球を網羅している。肉球の正式名称は、「蹠球(しょきゅう)」というそうで、足の裏を地面との摩擦から守るクッションのような役割をしたり、獲物に近づくときの足音を消したりする働きもあるらしい。また、肉球から土壌のミネラルを吸収しているなどという説もある。肉球の豆知識が満載の1冊だ。飼っている猫の肉球ばかり触って猫に嫌がられている友人がいたが、同書に登場する獣医師の鈴木真氏によると、肉球好きの人は、肉球を触ることで猫とコンタクトを取りたいという願望を満たしているのだとか。好きな人の手に触れたいと思うように、人間は接触することで満足を得るものらしい。

  • 手つなぎラッコ

最後に紹介するのは、『手つなぎラッコ』(まりさ/アスペクト)。こちらは、手をつないだり、顔を覆ったり、ラッコのキュートな仕草を掲載した写真集。実はこうした仕草には、ラッコにとっては大切な意味がある。野生のラッコは波に流されないように、昆布やワカメを体に巻いて眠るという。しかし、水族館のラッコは海藻がないから、ラッコ同士で手をつないで眠る。また、ラッコが顔を前足で覆う仕草は、毛が少ない前足が冷えないように温めるためだそうだ。人の仕草とは違い、生きるために必要な知恵なのだ。

カワイイだけでなく、さまざまな生態や習性も学べる動物の写真集。飼いたくても飼えないという人は、ぜひ手に取ってみては?

文=廣野順子(Office Ti+)