特集番外編1 2014年7月号

特集番外編1

2014/6/6

特集番外編1 2014年7月号

お腹を空かせて読んでください

編集I

 
「禁断の最終決戦 本vs.カレー特集」!?
 編集Rが特集会議のたびに出し続けていた、けったいな企画がついに実現! 彼ほどにカレーの食べあるきをしているわけではないが、会社でたびたびレトルトカレーにお世話になっている身として、特集に参戦することに。

 お店取材は編集Rに任せ、私はもっぱら作る企画担当。今回の目玉企画として、作家兼フランス料理のシェフとして活躍中の樋口直哉さんに「本好きのダ・ヴィンチ読者のためにオリジナル・カレーを考案してください」とオーダー。樋口さん、その期待に十二分に応えてくださり、趣向に富んだユニークなカレーを作ってくださった。名づけて「ジェイン・オースティンの読書会」風カレーランチ。カレー粉が誕生する前のイギリスのカレーということで興味津津でいただいたが、カレーのスパイシーな刺激はありつつもカラダに沁みわたるようなシンプルでやさしい味わいに一同大感動。カレーにまつわるいろいろな薀蓄もお話しいただき、実に美味しくも興味深いカレーランチとなった。(レシピと作り方をしっかり掲載しているので、気になった方はぜひ作ってみてください)
 今回、樋口さんにご紹介いただき、調理&撮影&試食会の場となったのが、Love Story Kitchen(ラブストーリーキッチン)。 驚くほどリーズナブルな料金でレンタルできるキッチンスペースなので、パーティやイベントにもオススメです。

 カレー男子グラビアに登場いただいたのが、斉藤工さん。以前、取材でご両親が太子堂で「スープとケバブの食堂」を営んでいるとうかがい、その風貌からもカレー好きではと睨んで依頼したところ、予想通りのカレー男子。自宅で自分のために作るカレーは、ニンニク、玉ねぎたっぷりの球根カレーだそう。楽しいインタビューありがとうございました。

 私の中で本好き・カレー好きといえば、又吉直樹さん。以前、京都特集で古本屋を一緒に巡ったときにカレー話で盛り上がり、その話が非常におもしろかったので、今回は存分にカレー話をしていただきました。

 ほか、マンガ・小説の中のカレー再現やカレーマンガ対談、書き下ろしのカレー小説、カレーブックレビューなどなど。カレーのことを考え続けた幸せな1カ月半だった。
 ダ・ヴィンチならではの異業種対決、果たしてどんな特集になっているか、お腹を空かせて読んでいただけると嬉しいです。

 
満願成就のカレー特集

編集R

 
 ついに『ダ・ヴィンチ』でカレーを特集することができた!

 周囲の冷ややかな視線を無視し、私は何度も何度も編集会議でカレー特集を提案し続けてきました(同時に「ザ・ベスト麺」という、ラーメン・蕎麦・うどんを紹介する企画も)。最後は半ばやけくそで、心のどこかが折れかかっていました。
 編集会議は常に全編集者の出席が義務づけられています。その日、私はどうしても外せない取材が重なってしまい、少し遅れて会議室に入ると……ホワイトホードに大きく「カレー」の文字が! 突然のことに、喜びよりも困惑しました。さらに苦し紛れで特集タイトルを「本vs.カレー」としてしまい、後悔することに。
 しかし何故、カレー特集が採用されたのだろう。
 何故ラーメンではないのか。
 それは、カレーと本が仲良しだから、だと思う。誤解を恐れずにあえて言います。ラーメンが体育会系なら、カレーは文化系なのではないか。近代日本の大衆食文化において、カレーとラーメンは常にライバルです。ただ、両者の違いの一因として、本に通じる文化があるのでは、とぼんやり考えてみました。
 特集の準備にあたり、まずはカレーのプロフェッショナルに教えを請うため、「スパイス伝道師」渡辺玲氏のもとを訪ねました。企画書をおそるおそるお渡しすると、思いがけず賛同してくださり、その場で長い時間をかけて奥深いカレーの魅力を教えていただく。さらに、渡辺氏がカレーを追い求めることになった背景には本やカルチャーがあると知り、我を忘れて興奮しました。
 ちなみに私は渡辺玲氏の本を日頃から愛読しています。家でカレーを作るときには、『新版 誰も知らないインド料理』(渡辺玲著 光文社知恵の森文庫刊)が欠かせません。「スパイスで作るカレーやインド料理を自分で作るなんて敷居が高いよ~」なんて思っている人は、だまされたと思ってチャレンジしてみてください。一度体験すれば、目の前にめくるめくスパイスの大海原が広がります。

 本とカレーの美味しい関係とはいかに? それは誌面で確かめてください。ただし、「本vs.カレー」と銘打ちながら、あまり戦っておりません……。
 特集の準備をはじめてからというもの、毎日カレーを食べて続けています(多い日は三食すべて)。世界各国さまざまなカレー店が乱立するカレー先進国・日本にいるわけですから、飽きるなんて微塵もありません。多彩なジャンルの本を読むことと同じです。まだ見ぬカレーを求めて、今日も私はカレーを食べます。
 カレー特集第2弾ができることを夢見て。

 今回の特集にご協力くださったお店や全ての方々に感謝いたします。ありがとうございました。

 最後に、ご報告があります。今回の特集内にミスがございます。
 お手数をおかけいたしますが、「ダ・ヴィンチ7月号:お詫びと訂正」をご覧ください。
 該当企画で取材をさせていただきました渡辺玲氏をはじめ、関係者各位に多大なるご迷惑をおかけしましたことを、心よりお詫び申し上げます。