特集番外編2 2014年7月号

特集番外編2

更新日:2014/6/6

特集番外編2 2014年7月号

 

絶妙なコンビに注目ください!

編集M

 劇団ひとりさん著書『青天の霹靂』が、劇団ひとりさんご本人がメガホンを取り、映画化!(只今、大好評公開中!)
主演は大泉洋さん。そして今作では、ひとり監督は役者としても出演されており、劇中では、お二人の面白満載な掛け合いが観られます。

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 ひとりさんも、大泉さんも唯一無二の存在感で、テレビを通してお茶の間に明るさを与えて下さる方です。
 今月のダ・ヴィンチでは、『青天の霹靂』特集として、劇団ひとりさん&大泉洋さんのありそうでなかった絶妙なコンビネーションに注目して、対談記事をドンと掲載しております。

 そして実はこのお二方には、ある「共通点」が。
 そうです。ひとりさんも大泉さん、どちらも売れっ子作家なのです!
 本誌では、そんなお二人に「執筆スタイルについて」もお話を伺いさせて頂きました。
 タレントでありながら執筆活動もする。そこには時間との戦いというご苦労があるようで……。
 さらに、マンガ家 えすとえむ先生に、キャストそのままに映画のワンシーンを描いて頂きました! マンガ化された大泉さん&ひとり監督のお姿、必見です。

 さて、今特集で何度かひとりさんと大泉さんの取材に伺わせて頂きましたが、皆様の予想通り、笑いっぱなしの取材現場でございました。
 折角なので、そんな取材現場の裏話をひとつ書かせて頂きたいと思います。

 『青天の霹靂』では、大泉さんが惨めな人生に辟易している、売れない「マジシャン」の役どころです。
 かなり練習を積まれたとのこと、映画では見事なマジックを次々ご披露されております。
 であれば是非!! と弊誌でも早速マジック道具を持参して撮影に挑んだのですが、そのマジック道具を見るなり、
 「また被ってるけど、いいんだね?」
 とニヤニヤしながら大泉さんからご指摘が……。

 「また」というお言葉……。に、思い返せば約3年前のこと……。
 こちらも大泉さん主演の映画『探偵はBARにいる』のご取材時でのことでした。
 探偵演じる大泉さんに、「探偵イコール虫眼鏡」という理由で、撮影にドヤ顔で虫眼鏡を持参した3年前の私でしたが、
 するとそれを見るなり、「もうこれ(虫眼鏡を持って撮影)やっちゃったよ?」と、主演俳優からの一言が。

 「他誌で同じように(虫眼鏡持って)撮影したけど、良いんだね?(笑)」
……。
 「しかも向こうはパイプ付きだった!!」
…………。
 「探偵イコール虫眼鏡って……そのままじゃない!」

 何故だかとっても嬉しそうに話す、主演俳優からのそんな言葉の数々は、私の冷や汗を誘い、そして苦虫を噛み潰したような編集者の顔を見ては、大泉さんは大爆笑されておられたのでした。(コアなファンの皆様の中には、きっと当時発売されていたメイキングDVDでご覧になられた方もいらっしゃると思います……)

 そして――今回の撮影です。
 3年前と同様に、またもや同じ理由で大爆笑中の大泉さんが目の前におられる……。これはデジャブ?
 予想だにしてなかった同じ内容の二度目の痛いご指摘を、またもや同じ主演俳優から受けるの巻……。
 というか、何十社と雑誌媒体の取材を受けてこられてるはずなのに、なんて記憶力なんでしょう……。

 そんな(正しい)ご指摘に、もはや動揺するしかない私は、言い訳すら思いつかず、「あれぇ?おかしいなぁ」とわざとらしく誤魔化すことにしましたが、
 その様子を見て、大泉さんは誤魔化されるはずもなく「いつも安直!」とゲラゲラ笑っておられました。

 しかも私が用意したマジック道具があまりに安くて、「壊れてんじゃねーか」ときちんとそれを器用に直してくれつつ、さらに、そのゆるいマジックに、わざわざ驚いた表情を作ってくださるひとりさん……。
 そのお二方のやり取りが面白くて、紙面には一連の流れを掲載させて頂きました。ぜひ、紙面でチェックくださいませ。おかげさまで、すごく素敵なお写真が撮影できました。

 と、ただただ編集の安直さを露呈してしまいましたが、ひとりさんも大泉さんもいつもサービス精神旺盛で(取材でこれほど盛り上げて頂ける現場もなかなかありません!)、とっても素敵で、温かい方なのです!!
 そして、それは『青天の霹靂』にも反映されていて、笑いあり、そして涙がボロボロ零れる、とてつもなく優しい映画でございます。
 劇団ひとり監督の緻密な演出、さらに静かなる大泉洋さんの熱演っぷり。
 ぜひぜひ映画館でご覧になってくださいませ!