【パパママ必読!】好き嫌い、ばっかり食べは当たり前! 子どもの偏食との正しい向き合い方

出産・子育て

更新日:2014/9/4

 450万部を突破した育児本「子育てハッピーアドバイス」シリーズ。その最新刊が、『子育てハッピーアドバイス 笑顔いっぱい 食育の巻』(松成容子、明橋大二:著、太田知子:イラスト/1万年堂出版)だ。タイトル通り、テーマは「食育」。言葉だけはすっかり定着しているものの、その本来の意味を理解していない人も多いのではないだろうか。

 そもそも「食育」とは、近年問題視されている栄養の偏り、朝食抜きなどの食生活の乱れ、それらに伴う肥満や生活習慣病の増加などを改善するために提唱されたもの。国民ひとりひとりが食について学び、健全な食生活を選択できるように、子どもの頃から教育することが必要、ということなのだ。平成17年に食育基本法、平成18年に食育推進基本計画が制定され、ここ10年ほど国も力を入れている。だからだろうか、なんとなく「食育」と聞くと、難しいというか、堅苦しいイメージを持ってしまう。

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 本書の中でも、「食育」は苦手だと敬遠するママが多いというエピソードが紹介されている。自分たちの食事にダメ出しをされているようで、反発してしまうのだそうだ。そんなママたちの反応を受けて、著者のひとりである明橋大二氏は、「本来食育とは、上から押し付けるものであってはならない」と主張。子どもの健康を願う親の心を後押しする、親も子どもも笑顔になれる「食育」でなければならないと述べる。本書では、これまでのイメージとはガラッと異なる「食育」を紹介。子どもの食事に悩む母親の心が軽くなるような、食へのヒントが満載なのだ。

 例えば、ほとんどの母親が頭を悩ませると言っても過言ではない子どもの“偏食”。なぜか最も食べてほしい野菜を毛嫌いし、甘いものや脂っこいものばかり好んで食べる。野菜を細かく刻んだり、子どもの好きな味付けにしたつもりでも、食べさせようとすると口からベーっと吐き出してしまう…。ママの頑張りもむなしく、子どもの偏食は強敵だ。

 本書には、幼児の15%がサプリメントを飲んでいるというデータも掲載されている。偏食や食の細さなど、子どもの食事内容を心配して、親が与えているというのだ。多くの母親が子どもの偏食を気にするあまり、サプリメントに助けを求めている現状も伺える。米国の子どもの利用率30~50%に比べれば低いものの、さすがにもうひとりの著者である松成容子氏も「7人にひとりとは少し多い」と、問題視している。

 そんな悩めるママたちに、本書では「好き嫌い、ばっかり食べはみんなある」と断言。無理強いすると食事自体を嫌いになってしまうので、最初は食べなくても気にしない。元気に食べる、ウンチを出す、笑うができていればオッケーで、実際は偏食があるからといって、成長に影響があることはほとんどないと言ってもいいそうだ。

 ただ、だからと言ってあきらめるのではなく、味付けや盛り付けを変えながら、何度も食卓に出し続けることがポイント。怒ったり、強くすすめるのではなく、“ソフトプッシュ”を続けることで、いつしか子どもが自分ではしを伸ばす瞬間がおとずれる。その時を気長に待つことが、賢明だという。

 確かに、今どうにかしなければと思うと焦ってしまうが、長い目で見れば、少しは気持ちがラクになるかも。そして、手間のかかるアドバイスではなく、“ソフトプッシュ”ならばママも無理なく続けられそうだ。

 このように、本書には「少しぐらい手抜きをしてもいいのかな」、「頑張りすぎなくてもいいのかな」と思わせてくれるヒントが満載。もちろん、「ジュースの飲みすぎ」や「高カロリーなファストフード」が子どもによくない理由など耳の痛い指摘もあるが、それも頭ごなしに否定するのではなく、どう付き合えばいいかを提案してくれている。

 子どもの健康を思って毎日料理を頑張る母親に、ぜひ一度手に取ってもらいたい1冊だ。

文=野々山幸