“ちょっといい話”満載の『月刊朝礼』でほんの少しだけやる気を出そう!

ビジネス

更新日:2014/9/24

『月刊朝礼』(コミニケ出版)

月刊朝礼』(コミニケ出版)

 ここ数年、“朝活”なるものが流行っている。早起きして早朝からセミナーや異業種交流会に出たり、ジョギングで汗を流したり。確かにどれも有意義だし、いかにも“できるビジネスマン”という感じだ。だが、一方で人間はみんなそんなに立派ではない。疲れた体に鞭打って、早朝からあれこれ活動する。ハッキリ言えば、これは誰にでもできる簡単なことではないと思うのである。事実、筆者の周囲にも「朝活するぞ!」と意気込んだはいいものの三日坊主になった人が3人はいる。

 というわけで、そんな人に『月刊朝礼』(コミニケ出版)である。この摩訶不思議なタイトルの月刊誌、内容は毎月1か月分の“朝礼でのいい話”をまとめた冊子。タイトルの通り各企業の朝礼の“ネタ本”のような意味合いで出版されており、1年間購読すれば365日分の“ちょっといい話”を読むことができる。

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 この“いい話”を少しだけ覗いてみると、「何に対しても“ありがとう”を大切に」「互いに応援し合えるライバルを持て」「自分の強みを知り、磨こう」などなど。それほど大層なことを言っているわけではなく、むしろ“当たり前”のことばかりが毎日綴られている。そして、これこそが『月刊朝礼』のミソなのだ。

 同誌編集長の井上学さんは言う。

「毎朝会社でやっている朝礼をただの業務連絡以上のものにして、少しでも働く人たちの気持ちを前向きにできればいいなと思っています。とはいっても、そんな大層なことではなくて、『月刊朝礼』に載っている文を読んで、ほんの少しだけ何かを考えてくれればいいんです。すごくやる気がみなぎるようなことはなくても、“しんどいけど今日もがんばろか”と思ってもらいたい。そして、それを毎日毎日継続していく。そうすれば、当たり前のしょうもないような話でもひとりひとりの心の中に溜まって何かの変化をもたらすかもしれませんから」

 『月刊朝礼』は、決して朝活に対するアンチテーゼではない(そもそも発行から30年以上の歴史を持つ老舗月刊誌)という。仕事を始める前のストレッチのようなものとして読んでもらい、これを習慣にすることで小さな変化が生まれて生き生きとした会社になることを願って制作しているという。

「飲食業から工場、営業、デスクワークなどさまざまな職種で読んでいただいています。ですから、毎日のエピソードもどこにでもあるような身近なネタを拾うようにしているんです。あまり難しいことじゃないんですよ。だって、書いてあることは“当たり前のこと”ばかりですからね」

 さまざまな人が働く職場では、全員のモチベーションを一気にあげることはなかなか難しい。だが、たくさんの社員がほんの少しだけ前向きな気持ちになり、それが集まれば組織としては大きな力につながることもあるだろう。大層な朝活を進めるよりは、はるかに現実的な視点といえるのかもしれない。

文=鼠入昌史(Office Ti+)

■『月刊朝礼』(コミニケ出版)
定期年間購読のみ
年間8,616円(1冊/税・送料込)

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