紅白の裏側も暴露! 有働アナがNHK、視聴者に愛される理由は?

テレビ

2014/11/15

 NHKの朝の生活情報番組『あさイチ』の総合司会・有働由美子アナの勢いが止まらない。先日、「第65回NHK紅白歌合戦」の総合司会に決定。この大役をつとめるのは、なんと3年連続と、朝の顔としてだけではなく、すっかり紅白でもお馴染みの顔となった。見ているこちらがスカッとなる程のNHKアナらしくない開けっぴろげさが受けているのだろうか。そんな彼女の初エッセイ『ウドウロク』も異例の大ヒット中だ。このエッセイでは、彼女の代名詞となった「わき汗」のことはもちろんのこと、紅白の裏側や朝の情報番組『あさイチ』のパートナー「いのっち」ことV6の井ノ原快彦さんとのことなど、いつも以上に飾らず、語っている。この本を紐解けば、NHK、そして、視聴者に彼女が愛されるのか、その理由が垣間みられるかもしれない。

 有働アナは、1991年にNHKに入局。入社当時は、取材も徹底して叩き込まれ、2007年にはニューヨーク勤務も経験したベテランである。初めて紅白の司会をしたのは、2001年。この年は、45年ぶりに総合司会から紅組白組の司会までNHKアナウンサーだけの布陣であり、4時間半の番組でカンニングペーパーは一切なしだったそうだ。おまけに、紅白では、台本が実際に手にできるのは、12月27日。リハーサルを終えてからも、台本は酌調整のために容赦なく変更され、新しい原稿が走り書きで手渡しされる。3秒押しただけで、「赤組の馬鹿野郎」「このへたくそ」「ちくしょうこっちが酌調整かよ」という言葉が遠慮なく飛び交う場。その経験に触れながら、「紅白はやるものじゃなくて、見るもの。あれで5歳は老けたもの…」と振り返っているが、大きなプレッシャーのかかる経験を幾度も経験している有働アナをNHKが頼るキモチもわかる。

 「紅白の司会者は舞台のそばを離れることができないため、舞台の通路に布をカーテンにしたところで衣装の早替えをするが、そんな着替え中に谷村新司さんがあの温かいひょうひょうとした声で“うどちゃんがんばってね”と布をめくって覗いていていかれた。あの時に着替えに集中して、“ありがとうございます”と普通に返したが、我に変えると、Tバックの下着以外、一糸まとわぬ姿」

 そんな思い出すら大胆に語る有働アナは視聴者人気ももちろん高い。いつも騒動の渦中にいる。特に一番印象深いのが、2011年『あさイチ』の放送中に、水色のブラウスがびっしょりとわき汗で濡れていたことに対して、視聴者からの指摘や苦情、エールの言葉まで殺到した「ワキ汗」騒動。「きゃ~有働さん、わき汗が! スタッフの誰か教えてあげて!」「同じ女性が平気でわき汗見せているのが信じられません」「仕方のないことなのに、あんな言い方でファックスを送ってくるのはひどい」と視聴者の間で大論争となった。しかし、マイナスの看板を背負うということは、得することもあると、有働アナはあっけらかんと語る。

「”わき汗の”アナウンサーという、ちょっとイタい、かわいそうな形容に耐えている感じが好感を持ってとらえられるらしく、放送でちょっとくらいクロいことを述べても、苦情がこなくなった。それに乗じて結構な毒を吐いている」

 しかし、彼女だって傷つかないわけじゃないし、「ありのまま」で気楽に生きているわけじゃない。仕事帰りにスーパーで買い物をするたび、自分のカゴだけ詰められた食品が少ないという事実に傷ついたり、自分のだめんずウォーカーっぷりを嘆いたりする。「素で生きられる人間などいない」と有働アナは語る。大切なのは、他人が見つけてくれた自分の個性を認めること。傷ついても傷つかぬフリをしてしまう有働アナの度量の大きさを感じる。

 仕事でなくても、頑張り過ぎてしまう。結婚式の司会では、まず新郎新婦と両家のご家族と食事会を開いてもらい、人物相関図と力関係を探り、さらに宴中に盛り込むネタを収集。そして、新郎新婦には6枚もの自作のアンケート用紙を用意し、読み込んだ後、再度面接の機会を設けて追加取材をする。こうして苦労しながらなんとか無事に司会を終えても、1人反省会。上手くいかなかったところを分析して落ち込むことも多々ある。もちろん、自分の結婚式はほかの誰にも任せられない。ウェディングドレスや打ち掛けにピンマイクをつけてでも自分で司会がしたいと本気で思っているらしい。「いのっちという素晴らしい仕事のパートナーに恵まれたからプライベートでパートナーに求めるレベルがむやみに高くなった」などと語るが、一体実際のところはどうなのか。周りの人のことを考えて、努力し、無理してしまいがちな有働アナ。そんな彼女だから私たちは魅了されてしまうのだ。彼女の活躍から、まだまだ目が離せなそうだ。

文=アサトーミナミ