映画『娚の一生』公開記念 榮倉奈々×豊川悦司対談

映画

2015/1/17

 人気マンガ『娚の一生』が待望の映画化!
「この先ひとりだと思ってた」大人同士のラブストーリー。
孤独を身の内に引き受け、凛として生きる一匹狼的な大人の女性がつかんだ大事な人への想いとは̶̶。
主演のお二人に、大人だからこその美しい生き方とその恋愛を語っていただいた。

――主人公の堂薗(どうぞの)つぐみは榮倉さんの実年齢より少し上の設定ですが、榮倉さんは凛とした大人の女性をとても美しく演じておられました。豊川さんもわざわざ髪をロマンスグレーに染められ、眼鏡や小物などにも積極的にアイデアを出されたとうかがいました。原作者の西炯子さんも「海江田(かいえだ)の1/1フィギュア」と絶賛されています。お二人とも原作のイメージにぴったりで、さらに映画ならではの色っぽい大人の男女像を作り込んでおられましたね。

【榮倉】 原作のマンガは以前から拝読していて大好きな作品だったので、つぐみ役のオファーをいただいて本当に嬉しかったです。原作のファンの皆さんのイメージを壊さないように、という思いはもちろんありましたが、映画ではそれにとらわれすぎないように気をつけました。確かに原作のつぐみは年上ですが、年齢はあまり関係なくて、働く女性ならきっと理解してもらえる彼女の心情を丁寧に演じられればと思っていました。

【豊川】 僕も海江田醇(じゅん)を演じられて、俳優としてとても嬉しかったですね。よくぞ、僕にこの役を持ってきてくださったなと。すごく魅力的な役だと思います。今の映画界では成立しにくいキャラクターというかな、リアリティもあるし映画的な個性もある。まずは、西先生の作品に込めた思いをきっちり受け止めて、先生がなぜ海江田という男性を作り上げたのか、そこを考えるところから役作りが始まりました。

【榮倉】 『余命1ヶ月の花嫁』でお世話になった廣木隆一監督にまた撮っていただけるのも、嬉しかったですね。

【豊川】 廣木監督は、『ヴァイブレータ』『きいろいゾウ』『100回泣くこと』などじれったい大人の恋愛を描く名手ですね。8年前に僕も『やわらかい生活』で廣木組に参加させていただきましたが、今回も監督らしい行間のある映画になったと思います。描かれている感情がほんのりとしていて、少し離れた暖炉にあたっているような、そんな温もりが感じられますね。そして何より、キャラクターの生きている時間が映画の中にきちんと流れている。どんな作品でも、ストーリーの本質は人が生きているということ自体です。そのために、廣木監督のアプローチでは生身の人間のリアルを大切にします。映画の空間で、キャラクターが歩いたりしゃべったりご飯を食べたり。まさに『娚の一生』には、つぐみと海江田の生活と人生がありましたね。

取材・文=松井美緒/『ダ・ヴィンチ』2月号「女の一生~楽しく生きる~」特集より一部抜粋

ダ・ヴィンチ

『ダ・ヴィンチ』2015年2月号

KADOKAWA メディアファクトリー
定価600円(税込) 電子版500円(税込)

・第1特集 女の一生~楽しく生きる~
榮倉奈々 豊川悦司 西 炯子
東村アキコ 篠原ともえ 林 真理子
小島慶子 仮面女子 高山なおみ、他
・第2特集 大好きな本に囲まれた素敵なくらし 本と住まう
犬山紙子 清川あさみ はあちゅう

※榮倉奈々さんと豊川悦司さんの対談の続きは
『ダ・ヴィンチ』2月号「女の一生~楽しく生きる~」をチェック!


映画『娚の一生』

原作/『娚の一生』(西炯子/小学館)
監督/廣木隆一
出演/榮倉奈々、豊川悦司、向井 理ほか
配給/ショウゲート 2月14日(土)全国公開
都会の生活に疲れた堂薗つぐみは田舎の祖母の家に身を寄せるが、祖母が急逝。独りになった彼女の前に、52歳独身の大学教授・海江田醇が現れる。奇妙な同居生活が始まり、つぐみは彼の強引な求愛を受け……。“人を愛する”ことに向き合う大人同士のラブストーリー。