「戦力になりたい!」ヤクルト全試合を描くイラストレーター

スポーツ

更新日:2015/1/15

 東京ヤクルトスワローズの全試合(2014年シーズン)をイラストで表現した『プロ野球画報 東京ヤクルトスワローズ全試合』(ぴあ刊)が昨年12月に出版された。著者は、絵を描くためにすべての時間を費やしたいから、シーズン中は殆ど仕事をしないという美術家のながさわたかひろ氏だ。

 「試合がナイターだとすると、翌日のナイターまでの時間で、(1枚1試合)を描き上げるんです。そのときに仕事が入ってくると、描く時間が少なくなってくるので、だからなるべく仕事を入れないんです。最低限しか働いていないです」と、赤裸々に現状を告げるながさわ氏。

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  • ながさわたかひろ

 2年間応援する球団が最下位に終わり、自身の気持ちが揺らぎ、葛藤したことも明かす。「前・小川監督の代行時代からヤクルトを描き始め、小川監督が全てでした。戦力として自分が絵を描くことで勝利に結び付けたいと思いやってきたことですから、2年連続(ヤクルト)最下位ってことで、いろんな思いもあって。監督が辞めるとき、“自分も辞めなくていいのか?”と葛藤し、この2ヶ月程、過ごしました。でもそんなとき、出版の話を頂いたり、展覧会に来てくださるお客さんから、“一緒に続けていきましょう”とか声を掛けて頂き、“よし、やっぱりやっていこう”、っていう気持ちになりつつあります。」と、真摯な表情で語った。

 書籍の原画を含む作品を展示した個展も、2015年1月9日(金)から、東京・神楽坂のギャラリー「eitoeiko」でスタートした。

 個展前日、ながさわ氏は前・小川監督に出版した本を直接手渡し、「“感謝”という言葉を頂きました。そのとき僕も、“ありがとうございました、またがんばります”って伝えて帰ってきました」と、清々した表情での、嬉しい報告もあった。

 1月31日(土)までの個展終了後、選手同様ながさわ氏も、沖縄・浦添でキャンプイン予定。2015年、新たなシーズンでのさらなる活躍に、期待は一層ふくらむばかり。今後の活動から目が離せない。

  • ながさわたかひろ
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  • ながさわたかひろ
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■『プロ野球画報 東京ヤクルトスワローズ全試合
出版:ぴあ刊
仕様:単行本/全167ページ
発売日:2014年12月15日

ながさわたかひろ

■ながさわたかひろ 「新・プロ野球画報~ながさわたかひろの逆襲~」
会期:2015年1月9日(金)~1月31日(土)
開廊時間:12時~19時
※1月19日(月)、1月26日(月)は休廊
会場:神楽坂 「eitoeiko」 東京都新宿区矢来町32-2
お問い合わせ:03-6873-3830
入場無料