海外文学が売れないのは値段のせい!? 書店にて「海外文学フェア」開催!

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/21

  • 海外文学フェア

普段あまり海外文学を読まない人に、海外文学の面白さを伝える「50人に聞きました!老いも若きもまずはこの1冊から はじめての海外文学フェア」が、全国の書店14店舗で開催されている。

フェア開催のきっかけは書店員の酒井七海さんのtwitterでの発言。海外文学を愛する酒井さんは書店での海外文学のあまりの人気のなさについて「原因は様々あると思うけど、ー中略― 1番単純かつ大きな問題は実は値段ではないかと思うんです」とツイートした。このツイートは本好きの間で話題となった。

酒井さんはさらに出版社へのメッセージとして「値段を、どうか、あと、すこし、、、さげて、、、、ください」とツイートして出版社への協力を呼びかけつつ、自身が翻訳者、編集者、書店員など約50人に声をかけ選書を依頼、今回の「海外文学フェア」の開催が決定した。

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同フェアで選ばれるのは「苦手意識のある方々に勧めたい」という思いから、入門フェアによくあるような児童書や古典的なものは避け、値段は2500円以内に設定されている。低い値段設定ということで、文庫も多くラインナップされており手に取りやすく、ジャンルもSF作家からノーベル賞受賞者まで幅広く揃っている。

翻訳者、編集者など海外文学の達人が選んだラインナップは、ぜひ書店で確認してほしい。フェアの期間中配布される小冊子もPOPには、推薦コメントが掲載される。おすすめのポイントのほか「これを読んでいる方におすすめです」という日本の小説や作家が挙げられているので、普段日本の作家しか読まないという方にも選びやすくなっている。

酒井さんも「内容は絶対におもしろいものがたっくさんあるんです!翻訳物は一度翻訳者なり、仲介者なりが(プロの目で)これはおもしろい、売れる、もしくは(どこかで)売れたというものをピックアップして翻訳しているわけで、そういう意味では選りすぐりのものなんですよね」とツイートしているとおり、面白さは日本の小説に負けてはいない。海外小説のコーナーは書店の奥のほうにあることが多いが、そこに人生を変えるお宝が眠っていると言っても過言ではない。このフェアをきっかけにして、ぜひそれを掘り当ててほしいと願う。

フェア開催書店
【福島県】
・いわき市 鹿島ブックセンター

【東京】
・立川市 オリオン書房ノルテ店
・東大和市 くまざわ書店東大和店
・新宿区 伊野尾書店 2/1ごろより、文庫のタイトルを中心に点数を絞って開催

【千葉県】
・習志野市津田沼 丸善津田沼店  2Fエントランスにて
・松戸市 堀江良文堂書店松戸店
・千葉市 蔦屋書店イオンモール幕張新都心店

【神奈川県】
・横浜市 紀伊国屋書店横浜店
・横浜市 紀伊国屋書店横浜みなとみらい店  1月下旬より開催
・海老名市 未来屋書店海老名店

【大阪府】
・大阪市 紀伊国屋書店グランフロント大阪店

【愛知県】
・豊橋市 精文館書店本店  1Fレジ前催事コーナーにて
・名古屋市 七五書店

【福岡県】
・福岡市 丸善博多店 3月初旬より展開

※店舗によってはまだPOPと小冊子が用意出来ていないところもございますので、ご注意ください