海外ならではのバリエーションの豊富さ「ガイマン賞」に注目 【ベスト3】は?

マンガ・アニメ

2015/2/11

 ウェブなどで読者の投票を募り、その年に翻訳された海外マンガのベストを決定する「ガイマン賞」。京都国際マンガミュージアム、米沢嘉博記念図書館、北九州市漫画ミュージアムの3館で催している賞だが、2014年ベストも昨年12月に発表された。

 1位は、映画『アベンジャーズ』でも一躍注目を浴びたヒーロー“ホークアイ”の休日を描いたアメコミ『ホークアイ:マイ・ライフ・アズ・ア・ウェポン』。デザイン性の高い絵柄と、ヒーローなのに決して完璧ではないホークアイの人間味あふれる姿が読者の心をつかんだ。

2位は、1950年代のマレーシアのとある村で育った少年の日常を綴った『カンポンボーイ』。今は失われてしまった田舎の風景、人とのつながり、手作業の愛おしさなどが、素朴なタッチと文体から伝わり、なぜか日本の私たちも懐かしい。

3位『かわいい闇

 そして、個人的におすすめなのが3位。フランスの作家が描いた『かわいい闇』だ。設定が衝撃的で、なんと森で腐乱していく少女の死体から生まれた妖精たちが主人公なのだ。妖精たちは、時に共食いしても、時に友達が沼に落ちてしまっても、次の瞬間にはあっけらかんと明るい。子ども時代の無邪気な残酷さや死への恐怖と魅惑を、可愛い絵柄でギャップたっぷりに描いた作品だ。

 こうして改めて1~3位を並べてみると、そのバリエーションの豊富さに驚く。年々盛んになっている海外マンガの翻訳。2015年も期待大だ!

文=倉持佳代子