事故物件サイト・大島てるが教える「ブラック物件」を見抜く方法

生活

2015/2/19

 春が近くなり引っ越しのシーズン。進学や就職などを控え、物件探しをしている人も多いのではないだろうか。しかし、気になるのは事故物件や、危険地帯にあるブラック物件。今住んでいる家の近くに引っ越すならまだしも、見知らぬ土地に引っ越したり、上京したりと、普段から親しみのない場所はわからないことばかり。

 そんな不安な気持ちを解消してくれるのが『事故物件サイト・大島てるの絶対に借りてはいけない物件』(主婦の友インフォス情報社/主婦の友社)だ。本書は事故物件を紹介するサイト「大島てる」協力のもと、事故物件や事故物件になりやすい家の見分け方を教えてくれる。

自然死は事故物件になるの?

 サイトや情報誌で物件を探している時、事故物件の設備欄には「告知事項あり」と書かれている場合がある。それは宅建業法47条1項1号に定められた「告知義務」があるためだ。告知義務に該当するのは、自殺や殺人、火災による焼死などはもちろん、構造上の欠陥、土地の欠陥、近隣トラブルなども含まれる。しかし、曖昧なのは自然死。一般的に自然死に告知義務はないが、死後発見が遅れて腐敗が進んでいると告知義務が発生する。しかし、腐敗の度合いなど明確な線引きはないため告知の判断は管理業者にゆだねられることに。

 また、「事故物件の告知義務は、次に入居するひとり目のみ」という業界ルールもある。これは過去の裁判例により認められているため、適用している管理業者も多い。そのため過去の裁判例を悪用して、短期間だけ管理業者の社員が入居し次に募集をかける時は告知を行わないという業者も増えている。

 その他にも、共有スペースでの事件や事故には告知義務が発生しないなど、告知事項が書かれていない事故物件は数多く存在する。

事故物件を見分ける方法

 では、事故物件を見分ける方法はどこにあるのだろう。大島てるをチェックするのはもちろんだが、それ以外も紹介しよう。

(1)周囲の物件より家賃が3~5割安い
これは一般的なことだが、周囲の物件と家賃を比較するのが大事。

(2)定期借家
定期借家とは一定の期間で契約が必ず終了する物件のこと。更新不可である1人目の家賃だけを安くして、2人目以降は告知せずに事故前の価格で貸し出す事故物件ロンダリングの手段に使われている場合がある。

(3)部屋の一部だけ不自然のリフォームがされている
室内で死者が出た時の大きな特徴と言える。発見が遅れて死者が出ると体液は床下まで染み込み強烈な腐敗臭をさせる。こういった痕跡を消すためには部分的なリフォームを行うしかない。お風呂やトイレは古いのに、部屋だけリフォームされているなどは要注意。

(4)物件名が変わっている
ネット検索や周辺の噂を風化させる対策として、名前を変える場合が多い。もちろん○○コーポやメゾン○○など古めかしい名前から、最近の名前に変えて物件の価値を高めるなどもあるため一概には言えない。

(5)競売物件
こちらも一概には言えないが、競売物件と事故物件が重なる場合が多い。その主な原因が2つ。「失業など何らかの理由で住宅ローンが払えなくなり、自宅が競売にかけられ自暴自棄になり自殺」「殺人事件の被害や孤独死など、何らかの理由で住宅ローンの払い手が不在になって、自宅が競売にかけられる」競売にかけられた時点で事件や事故に関わっている可能性が高い。

 本書では、その他にも事故物件になりやすい家に住まない方法、悪質な不動産会社の見分け方などが書かれている。この春、物件を探している方は一度、目を通してみてはいかがだろうか。

文=舟崎泉美