Facebookに料理の写真なんて欧州では考えられない【サンドラ・ヘフェリンさんインタビュー前編】

社会

更新日:2015/3/4

――自分の土地を大事にするという意味もありますが、日本はやはり他の国との繋がりも薄いのかもしれないですね。だから、いざと言う時に逃げられない。

 そういうところもありますね。日本人はパスポートを発行してない人が多いんですよ。特に高齢者。それには驚きました。ヨーロッパの人はどんな高齢の人でも、旅行しない人でも、なにかあったら必ずパスポートを持って逃げるので。

――私も現在パスポートは持っていませんが、気にしていないです。これって日本人的な感覚なんですね。

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 私はパスポートの期限が1年とか、半年しかないとだんだんイライラしてきます。期限の切れたパスポートは考えられないですね。日本人はいい意味でも、悪い意味でも、何か起きた時に逃げるよりもそこに留まる。

 その点、ヨーロッパの人はドライですよね。家が流されて、村もなくて、でもここはご先祖様の土地だから、ここでもう一回家を建てて、生活したいと日本人が言っても、ヨーロッパの人は、でも、そこはまた何年かしたら災害が来るから、引っ越したほうがいいよ。って、カラッとした感じで言う。やっぱり、その辺りのウエットな感じがわかってもらえない。日本人のほうがウエットだし、日本的な感覚から見たら、ヨーロッパ人は人の気持ちに鈍感な人が多いのかもしれませんね。

 ここがヘン、ここがステキの違いはあれどやっぱり、海外からどう見られているか気になる日本人。その理由はどこにあるのだろう。インタビュー後編では、日本が海外の文化を気にする理由や、どう見られてるか気になる理由を伺う。

後編に続く

取材・文=舟崎泉美