日本人はなぜ“海外からの評価”を気にするのか? 【サンドラ・ヘフェリンさんインタビュー後編】

社会

更新日:2015/3/4

 海外と日本の文化の違い、取り上げる内容がここがヘンからここがステキに変わった理由を伺った、サンドラ・ヘフェリンさんのインタビューの前編。

 後編では、なぜ日本人は海外の文化を気にするのか。そして、海外からどう見られているのか気になる理由を伺った。

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ヨーロッパの人は自国以外にどう見られているか気にするの?

――いろいろと日本と海外の違いをお聞きできて日本人の私は楽しいのですが、気になるのは、他の国の人も自国以外のことって気にするんですか? こういう話を楽しんでするものなのでしょうか?

 全然、他の国のことは気になってないですね。他の人がドイツについてどう思っているかは、歴史上の第二次世界大戦について以外はどうでもいいと思っています。

 今、どう思われているかはあんまり関心がないですね。いい意味でも悪い意味でも。

――他の国を気にしてないということは、「海外からどう見られているのか」をテーマにしたテレビや本などはないんでしょうか?

 ドイツに限らずヨーロッパ全てで、あまりそういう本は出てないですね。「外国人はドイツをどう思っているか、100人に聞きました」というものは見たことないです。逆の本は多いですね。ドイツにある大きな本屋さんで平積みになっているものを見ると、イスラム圏へ行って苦労した話などがあります。

 ドイツの本屋に置かれている本のテーマで多いのは、「ドイツやヨーロッパの女性がイスラム圏の男性と結婚、旦那さんの母国に行って苦労しました」というような本。昔から、書店によく置いてありますね。

 ヨーロッパは移民が多いので文化の衝突は、昔からあったんです。だから、読まれている本はイスラム関連が多いですね。あと多いのはホロコーストを生き延びた人の話を扱った作品。そういった本はいつの時代も売れていますね。

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