こんなのヒロインじゃない! ギャルゲのヒロインに絶対に必要な4つの萌え要素とは?

マンガ

公開日:2015/2/26

 近年、ニコニコ動画などが一般化し、一般人とアニメオタク(以下、オタク)の境目が曖昧になりつつある。ネットスラングが女子中高生の流行語として堂々とランクインし、もやっとしている人も多いだろう。しかしそれでもなお、オタクと一般人の間には様々な壁が存在する。“萌え”という概念の有無も、その壁の1つではないだろうか?

 今TVでもアニメ化され、大人気となっている『冴えない彼女の育てかた』(丸戸史明:著、深崎暮人:イラスト/KADOKAWA 富士見書房)は、まさにそんな「萌えを分かってない!」というオタク主人公の気持ちと、「リアルな女の子を分かってないなあ」というヒロインのズレが題材となっている。

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 いつもの坂道で、とある女の子と運命の出会いを果たした主人公は、これはギャルゲにするしかないっ!と思い立ち、その女の子がメインヒロインのゲームを考案する。しかし、実はその子は、同じ学校の同じ学年であるにも関わらず、名前も顔も覚えていない影の薄い女の子だった――。可愛くないわけじゃない。でも、何かが違う。何かが足りない。つまり中途半端! そんな冴えない彼女をヒロインにすべく、主人公がギャルゲのヒロインというものを叩きこんでいく、というストーリー。

 では一体、どんな女の子がギャルゲのヒロインにふさわしいのか。萌えをこよなく愛す、ギャルゲ(エロゲ含む)を数十~数百本やりこんでいるオタク達に、“ヒロインのあるべき姿”を聞いてみた。

萌える要素1:いつも何かに一生懸命、小動物っぽい

 何をそんなに頑張っているのかよく分からない、でもなぜかいつも必死な女の子。その様子は、まるで敵を警戒する小動物のよう。ヒロインには、思わず手懐けたくなる、守ってあげたくなるオーラがあるのだとか。

萌える要素2:感情表現が可愛くて豊か

 ちょっとしたことで笑ったり、口を膨らませたり、拗ねたり、照れたり……とにかく(画面越しに)一緒にいて飽きない! 一生懸命な手振り身振りや、極端なくらいにころころ変わる表情が大切とのこと。

萌える要素3:恥ずかしがり

 些細なことですぐに照れたり、赤面して涙ぐんだり……。そして必死に言い訳をしたり、困ったようにおろおろしたり、逆につっかかってきたり。ヒロインには、可愛さあまっていじめたくなる、そして抱きしめたくなる胸きゅんポイントが詰まっているそう。

萌える要素4:何かと不器用

 主人公への想いの伝え方や感情表現、生き方や実際の身体能力など種類は様々だが、とにかくどこかが不器用な女の子。俺がいなきゃだめだ!と思わせる危うさを持つ、男心を刺激する子こそがヒロインにふさわしいそうだ。

 他にも、どこか抜けている子、実はエッチな妄想ばかりしている子、陰のある子、ツンデレやヤンデレ、極端な貧乏かお金持ちなど、本当に様々な意見が飛び交った。しかしその中で共通して言える大事なことは、本書の主人公も言っているように「キャラが立っている」ということ。つまり、個性が光っていることが、ヒロインにとって必要不可欠なことなのだ。

 アニメは現在、ちょうど折り返し地点。冴えない彼女はヒロインらしくキャラを立たせることができるのだろうか? 一般人とオタクの壁は越えられるのか? そしてゲームは無事完成するのか? 後半戦も楽しみだ。

文=月乃雫