ドラマ『天使のナイフ』出演 桜井玲香(乃木坂46)インタビュー

芸能

公開日:2015/3/14

桜井玲香

 第51回江戸川乱歩賞を受賞した薬丸岳のデビュー作『天使のナイフ』が、刊行から10年の時を経てテレビドラマ化された。14歳以下は刑事責任能力を問われない「少年法」の壁を題材にした、社会派ミステリーの傑作だ。
 生後5ヶ月の娘の目の前で妻を殺した犯人は、13歳の少年3人だった――。妻を殺されシングルファザーになった<桧山貴志>を演じるのは、若手筆頭の演技派として知られる小出恵介。事件から4年後、自立支援施設を出て自由になっていた少年の1人が殺され、世間は<桧山>に疑惑の目を向ける。「国家が罰を与えないなら、自分の手で犯人を殺してやりたい」。メディアを通じて、彼がかつてそう言い放っていたからだ。
 <桧山>の喫茶店で働くアルバイト役には、アイドルグループ・乃木坂46の桜井玲香、西野七瀬、松村沙友理が抜擢された。3月15日放送の次週(第4話)では、桜井演じる<仁科歩美>がこの物語のキーマンとなって、驚愕の真相も明かされる。なぜ桧山の店で働くことになったのか、犯人グループとの関係は!? そんな誰にも明かせない闇を抱えた少女を桜井はどう演じたのか? 原作小説に対する思い、自身の読書傾向についても話を聞いた。


びりびり空気が震えているのを感じました

――オーディションで掴んだ役だそうですね。

 これは喜ぶべきなのか分からないですけど、監督には「一番悪そうじゃなかったから」と言われました(笑)。原作を読んでいく中で「もし自分がやるんだったら、この女の子を演じたい」と思っていた役だったので、決まった時はすごく嬉しかったですね。私、戦隊ものでいうとブラックあたりが好きなんです(笑)。お話の折り返しあたりで出てくる、味方か敵か分からない、何か重たい過去を持っている感じが好きなんですよ。

――桜井さん演じる<歩美>は、とある事件のせいで、暗い闇を抱えてしまった少女です。難しい役だったのではないですか?

 そうですね。複雑な感情を隠して、店では普通に笑って、接客していなきゃいけない。明るい高校生でいなきゃいけないというのがすごく難しかったです。

――役を演じるうえで、どんなことを考えた?

 どのシーンでも、「自分がもし同じ状況になったら?」ということを前提に考えていました。終盤で<歩美>が大きな行動を起こすシーンでは、<歩美>の気持ちを一番に考えつつも、自分が普段の日常で生活をしていて溜まっているものをここぞとばかりに「出してやろう!」という思いで演りましたね。やっぱり、普段は出し切れずに、ぐっとこらえなきゃいけないことがたくさんあるので……。
――こらえているんですね。

 でも(乃木坂46の)みんなからは、「玲香は分かりやすいよね」とよく言われます。「機嫌が悪い時はすぐ分かる」って(笑)。自分では隠してるつもりでも、気持ちが表面に出やすいタイプみたいです。

――それを思い切り外に出したのが、<歩美>が大きな行動を起こすシーンだった、と。喫茶店でアルバイトをしているシーンとのギャップは、このドラマにとって見所のひとつになっているようですね。

 登場人物みんなが、感情を一気にぶつけ合うシーンなんですよ。周りがベテランで素晴らしい役者さんばかりだったんですが、そういう方々がお芝居で感情を爆発させると、こんなにも迫力が出るんだってびっくりしました。びりびり空気が震えているのを感じました。

【次のページ】本を読むことで、「人間」を知りたいんです!