右翼と左翼のちがいとは? 街宣車はなぜ黒い?…漠然とした疑問を解決する本

社会

2015/4/5

 政治的に大きな動きがあった時など、街なかでいわゆる“街宣車”を見かけることがあるはず。筆者自身は支持する政党や信仰心がないためか、見かけてもこれと言って特別な感情はないものの、たくさんの小さな疑問が頭をよぎる。「彼らはそもそも右翼? 左翼?」「どうして街宣車は黒いんだろう」等々(無知すぎてはずかしいが…)。『「右翼」と「左翼」の謎がよく分かる本』(鈴木邦男/PHP研究所)は、「右翼」と「左翼」についての様々な疑問を、時には図や写真なども交えながら簡潔に解決してくれる本である。

「右翼」は保守、「左翼」は革新

 念のため記しておくと、「右翼」は保守的・国粋主義的な思想傾向、またはその立場に立つ人や団体のことであり、「左翼」は急進的・革命的な政治勢力や人物、ことに社会主義または共産主義的傾向の人や団体である(参考:『大辞林・第三版』松村明・編、三省堂)。

 対立する2つの思想だが、本著によると日本の「右翼」・「左翼」は同時に成立したわけではなく、歴史的に古いのは天皇家を奉ずる「右翼」で、その原型は水戸黄門として知られる徳川光圀によって作られたのだとか。一方、「左翼」の源流は明治の自由民権運動からだが、「左翼」と呼ばれるようになったのは大正時代に入ってからだという。