生きるために記憶を消した男の子 「ふたつの名前を持つ少年」公開!

映画

2015/4/10

  • ふたつの名前を持つ少年

    (C)2013 Bittersuess Pictures

 東北新社から映画「ふたつの名前を持つ少年」(原作:『走れ、走って逃げろ』が、終戦記念日である2015年8月15日(土)より、全国劇場で順次公開される。この作品は、ナチスドイツの手から逃れた8歳のユダヤ人の少年の実話を基にした物語。”スルリック”というユダヤ人の名を捨て、ポーランド人孤児“ユレク”と名乗り、森に潜んだり、食べ物を求めて農村を渡り歩きながら、たった一人で3年もの月日を生き抜いた感動作だ。

 原作は1996年に国際アンデルセン賞を受賞したウーリー・オルレブによる『走れ、走って逃げろ』(岩波書店)。国際アンデルセン賞とは、児童文学への永続的な寄与に対して贈られる賞で、別名「小さなノーベル賞」ともいわれる。2015年4月、『鹿の王』(KADOKAWA)で「2015年本屋大賞」に輝いた上橋菜穂子が、2014年に同賞を受賞したことでも話題を呼んだ。

「ふたつの名前を持つ少年」の監督を務めるのは、1994年に『Schwarzfahrer』(黒人のドライバー)でアカデミー賞短編実写賞を受賞した、ペペ・ダンカート。原作との出会いを「見る者の記憶に20年後も残り続ける映画となる素材を見つけた瞬間」と語っており、ファンならずとも期待が高まる。過酷な運命を力強く、前向きに生き抜く主人公役をアンジェイとカミルの双子の兄弟が愛らしい笑顔で演じているのも見逃せない!

ストーリー
 ポーランドのユダヤ人強制住居区から脱走した8歳の少年“スルリック”は森へと逃げるが、飢えと寒さで行き倒れとなり、ヤンチック夫人に助けられる。スルリックを匿った夫人は少年の誰をも魅了する愛らしさと賢さに気づき、一人でも生き延びられるよう、ポーランド人孤児“ユレク”としての架空の身の上話を覚えこませ、追っ手から逃がす。夫人に教わった通りに嘘の身の上を語り、寝床と食べ物を求めて農村を一軒ずつ訪ね歩くユレク。無邪気な笑顔で物怖じしないユレクに救いの手を差し延べる者、ドアを閉ざす者、利用しようとする者…。優しい家族に受け入れられ束の間の平穏を得ても、ユダヤ人であることがばれてしまい、追い立てられるように次の場所へと逃げるユレク。ユダヤ人に生まれただけで、何故こんな目に合わなくてはならないのか。生き別れになった父との約束を胸に、明日の希望を信じてユレクの生命の旅は続く。

■「ふたつの名前を持つ少年」
監督:ペペ・ダンカート
出演:アンジェイ・カクツ、カミル・カクツ、ジャネット・ハイン、ライナー・ボック
原題:『RUN BOY RUN』/2013年/カラー/107分
原作:『走れ、走って逃げろ』著・ウーリー・オルレブ/訳・母袋夏生(岩波書店)
配給:東北新社 Presented byスターチャンネル
2015年8月15日(土)ヒューマントラストシネマ有楽町ほか、全国ロードショー
⇒「ふたつの名前を持つ少年」公式ホームページ

走れ、走って逃げろ

■『走れ、走って逃げろ
著:ウーリー・オルレブ
訳:母袋夏生
出版社: 岩波書店
発売日:2003年7月15日

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