TEAM NACSを脱退!? 大泉洋が抱いた苦悩とは

芸能

2015/5/17

  • TEAM NACS

『ダ・ヴィンチ』2015年6月号では3年ぶりにTEAM NACSを総力特集している。7月に開催されるTEAM NACS第15回本公演『悪童』は初めて外部の脚本家と演出家を採用した。常に新たな挑戦をし、試行錯誤しながら階段を登り続けているように見える彼ら。しかしギクシャクとした時期もあったという。

 たった一度だけ、大泉はTEAM NACSをやめようと思ったことがあるという。それは2009年の第13回公演『下荒井兄弟のスプリング、ハズ、カム。』の演出を手掛けた後だ。

 少しの間、言葉を切った後で、意を決したように大泉は話し始めた。

「あの頃は本当に辛かったですねぇ……。僕的には台本作りで延々メンバーと会議したということもないし、演出の仕方もかなり気を遣ったつもりだったので、それでも稽古ではギクシャクしたのが、ショックでした。『下荒井〜』後の次の公演を話し合う会議の席で、メンバーに話をしました。“ちょっとNACSの今後のことは考えたい”って」

 ならば、その時、留まったのは、どうしてだったのだろうか。

「やっぱり誰よりも他の4人の凄さを感じていたからじゃないでしょうか。やっぱり面白いんですよ、すごくね。大学時代の4年間で、この人たちに出会えたことは、奇跡だと思うんです。やめるのは簡単だけど、ずっと続けていくことはとても難しいわけで、長く続けたものに勝るものはないと、僕は昔から思っているんです。
15年かけて作ったものは15年かかるんだから。それは凄いことなんですよ。結局やめずに続けることを選んだんです。ただ、2年後じゃなく、3年、ほしいと話しました。さすがに『下荒井〜』が終わってその半年後に、次の公演を考えられる心境じゃなかったんです」

 喧嘩もするし、雰囲気もめちゃくちゃ悪くなる。けれど3年も経てば「また演ろうか」と言い出すのが「僕らの凄いところ」と、大泉は晴れやかに笑う。

「自分のことを光らせてくれるのは誰なのか、一緒にものを作る時、一番面白く作ることができるのは誰なのかということを、5人全員がもうわかってしまっているんですよね。“やっぱりこの人たちしかいないんだよね”って。こいつらといる時が、自分は一番面白いし、光るんだって。その想いは皆同じなんじゃないかと思います」

 そしてそのなかで、リーダー・森崎の存在は、とてつもなく大きいと言う。

「うっとおしいからやめてくれよ!って言っちゃったり、笑ったりはするけれど、“俺はNACSが大好きだ!”とリーダーが言い続けてくれることに、実は何より安心感を抱いているんです。NACSっていうのは僕ら5人が集まった時のただの名前で、実は実態のないものなんだけど、そこに確かな存在感を出してくれるのがリーダーなんですよね。それは誰もができることじゃない。僕は絶対できないし、他の3人だってできない。“俺はNACSが大好きなんだ、ずっと続けるぞ!”とは、誰も言わない。思っているけど恥ずかしいから言わない。でもそれを高らかに言ってくれる人の存在はものすごくデカい。文句を言いつつも、そんなリーダーと一緒にいられることの幸せを僕は感じていますね。リーダーはよく、“リーダーとは名ばかりだ”みたいなことを言うけど、自分が思っている何倍も、みんなあの人に頼ってるんですよ」

取材・文=河村道子/『ダ・ヴィンチ』6月号「TEAM NACS」総力特集より一部抜粋

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<公演概要>
TEAM NACS 第15回公演『悪童』

脚本/古沢良太 演出/マギー 
出演/TEAM NACS

廃墟に集まってくる5人の男たち。幼なじみである彼らは、ある計画を企てていた。彼らにはやらなければならないことがあった。それがどんなに恐ろしいことであっても……。彼らは、みな、悪童――。

●TEAM NACS 第15回公演『悪童』公演日程
【大阪公演】7月15日~20日:森ノ宮ピロティホール
【仙台公演】7月22日・23日:電力ホール
【盛岡公演】7月25日・26日:盛岡市民文化ホール
【札幌公演】7月30日~8月2日:わくわくホリデーホール(札幌市民ホール)
【名古屋公演】8月5日~9日:名古屋市公会堂
【新潟公演】8月13日~16日:新潟テルサ
【福岡公演】8月19日~23日:キャナルシティ劇場
【東京公演】8月26日~9月6日:EX THEATER ROPPONGI

詳細は⇒TEAM NACS公式サイト

ダ・ヴィンチ

『ダ・ヴィンチ』2015年6月号

KADOKAWA 定価650円(税込)

・第1特集 TEAM NACS総力特集
森崎博之、安田顕、戸次重幸、大泉洋、音尾琢真
マギー×古沢良太
・第2特集 朝井リョウのいま
高橋みなみ×朝井リョウ