【取扱い注意】毎朝ギリギリ出社で消えるように帰る、すぐに心が折れる…厄介な“さとり世代”のトリセツ

ビジネス

2015/5/16

 新年度に入り、早1カ月が過ぎた。そろそろ “新入社員の働きぶり”が目につき始めるタイミングではないだろうか。ハキハキとした挨拶ができない、仕事に取り掛かるのが遅い、残業を極端に嫌がる…。そんなときに、上司であるオジサンたちがよく口にするのが、「これだから“ゆとり”は…」というセリフ。そう、なにかにつけ“ゆとり世代”であることが槍玉に上げられるのだ。

 そんな“ゆとり教育の申し子”である彼らの取扱い方を説いているのが、『さとり世代のトリセツ』(喜多野正之/秀和システム)。本書では、ゆとり教育の元で育った人材を、「さとり世代」と呼び、彼らと接するときの注意点やコツを指南している。ここで、さとり世代がやりがちな“あるある”とともに、その際の取扱い方について見てみよう。

●出社時間がギリギリ
 社風や暗黙の了解にも寄るが、一般的には始業の15分前には会社に到着しておきたいもの。なかには、「新人は誰よりも早く来るべき」なんて考えている人もいるだろう。けれど、さとり世代に多いのが、ギリギリの出社。始業5分前なんてまだいい方で、ひどいときは1分前に滑り込み出社をする猛者もいる。でも、彼らに悪気はなく、何分前であろうが始業時間に間に合ってさえいればよし、としているのだ。
 これを改善させるには、「当番制」で早く出社することを提案してみること。「今後は当番制で、デスクの雑巾がけをしよう」と提案し、まずは先輩たちに見本として取り組んでもらう。そして重要なのがここから。肝心のさとり世代が早く出社したときには、とにかくホメること。「すごいね!頑張って早く来たんだね!」とホメてあげるだけで、彼らはすっごく喜ぶのだ。それを繰り返せば、いつしか早めの出社が習慣づけられるだろう。
 この「ホメる」という行為は、さとり世代を教育する上での基本行動になるので、お忘れなく。

●変な格好で出勤してくる

 仕事のあとに飲み会や合コンでもあるのか、夜の予定に標準を合わせた格好をしてくるケースも。カジュアルな格好が許された職場であっても、無難なオフィスカジュアルで出勤してほしいというのが本音のはず。
 この場合、「さすがにその格好は無いだろ!」はNGワード。そう、頭ごなしに怒るのはマイナス効果でしかないのだ。ではどうするかというと、「ホメつつ注意喚起する」のが効果的。「その格好素敵だね」とホメて彼らのハートをくすぐりつつ、「でも、職場では控えたほうがいいかもね」とやさしく注意を促すのだ。

●すぐ心が折れる

 非常に打たれ弱いのも、さとり世代の特徴のひとつ。ちょっと嫌なことに遭遇しただけで、すぐに「心が折れました」なんて弱音をこぼしてしまうのだ。でも、これも前述の通り、「大したことじゃないだろ!」なんてことを言ってはダメ。
 こんなときは、まず「どうしたの?」とやさしく声をかけてみるべし。さとり世代は、自分のことを気にかけてほしいくせに、恥ずかしい思いもしたくないため、せっかく声をかけても「別に…」とごまかされてしまうこともある。けれど、ここは放置せずに話を聞き、にっちもさっちもいかなくなったら、「骨は折れると強くなるんだよ!」と笑顔で励ましてあげるのがベストだ。

●消えるように帰る

 さとり世代のなかには、なにも言わずに消えるように帰る人もいる。帰宅する際に「お先に失礼します」と挨拶するのは当たり前のことだが、彼らにはその習慣がないため、気がついたらいない、なんて状況が起こってしまうのだ。
 このケースには変化球で対応するのが望ましい。そそくさと帰ろうとするさとり世代を見つけたら、雑談のひとつでもして、お互いの顔を見て、それから「お疲れ様」と声をかけてあげる。この一連の流れが定着するようになれば、彼らは自発的に挨拶をして帰るようになるだろう。

 なんだかこうしてみると、いろんな場面で骨が折れそうなさとり世代。なかには、「なんで俺たちがここまでしなきゃいけないんだ!」と憤りを覚える人もいるだろう。しかしながら、もはや体育会系・スパルタ教育の時代は終わったのだ。これからは彼ら“さとり世代”と上手に付き合い、育てていかなければならない。なぜならば、いずれ彼らが日本を背負って立つ日が来るのだから…!

文=前田レゴ