オンナもこっそり濡れる“電子”官能小説特集 (前編)

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更新日:2013/8/13

「婚活」する暇があったら官能小説を読んで色気を学ぶべし!

いしい: 売れっ子作家といったら館淳一睦月影郎も外せません。彼らは「この人の名前が載っていれば必ず買う」という固定ファンが大勢いますよ。

渋谷: 草凪優もいいですよ。彼の小説は「どっちがマウントとるか」みたいな駆け引き、心理描写がすごく巧い。

mimi: 私は作家は詳しくないんですけど、実践的なテクニックが描かれているものを読んでみたいですね。年齢を重ねると経験も増えてくるじゃないですか? だから大人の女向けに、「こんなプレイしてみる?」的な提案を盛り込んだ官能小説が欲しい。そもそも、世の女性はもっとエロい小説を読むべきなんですよ。最近「婚活」とか世間では言ってますけど、大事なのはその手前だから! 色気つけてまずは恋愛しろ、と言いたい(笑)。

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犬山: それは喪女の私も実感しました。読んでいるうちに結構本気で「恋愛したい」モードに入ったというか、かなり前向きな気持になれましたよ。もうここ数年すんごい“喪に服している”ので…。

渋谷: 色気が増す気はしますよね。最近の草食男子たちも、即物的なAVとは全然違う、こういうねちっこいセックスがあることを知るべきだと思う。

いしい: 最近はほぼ毎月どこかの文芸誌が官能特集をやっていますから、まずは一度お試しで読んでほしいですね。

mimi: バリエーションがすご~くたくさんあるから、その中から絶対自分に合うものが見つかるはずなんですよ。「君のやりたいことが必ず見つかる!」みたいな(笑)。「こんなエッチをしてみたい」って願望があるんだけど、それを彼氏に言えない女子はぜひ読んでみるべき!(了)

 

渋谷ちか
ヌードグラビア誌の編集に7年携わった後、フリーの編集兼、ライターに。主な仕事は女性誌などで官能小説の紹介、素人女性のセックス取材など。現在発売中の官能文芸誌『悦vol.06』にて官能調査連載中。アダルト以外では実用書を編集。今回の参加者の中では唯一の既婚者。官能小説レビューブログ「Secret Review」


装幀はいしいさんが手がけている
『もっと淫らに』
鷹澤フブキ/河出i文庫(河出書房新社)
「主人公は恋人もいる27歳のOL。どこにでもいる平凡な女の子が、年下男子や不倫相手との危険なセックスにずるずるとはまっていく…というストーリー。著者はベテランの女性作家だけあって、女心の描写が秀逸。普通の女の子にこそぜひ読んでほしいですね」

 

(次号予告)女だらけのセキララ官能小説座談会、いかがでしたか? 後編では、官能小説評論の第一人者、女性向け電子書籍レーベルの編集者などにも取材し、官能小説と電子書籍のこれからの関わり方について探っていきます。お楽しみに!