極太”八の字眉”のこまり顔で愛される水戸市の看板ねこ「ハチ」、たばこ店でアルバイトしてます

文芸・カルチャー

2015/6/11

 末広がりの八の字まゆ毛でご縁がやって来る? 茨城県・水戸市「宮下銀座」商店街の人気看板猫「ハチ」。『幸せを呼ぶ猫 こまり顔のハチ』(宝島社)は、そんな「こまり顔」が愛らしいハチの“お守り写真集”です。表紙の、こちらを見つめる「こまり顔」のハチに思わず気が抜けて微笑んでしまいます。「ハチ」という名前の由来はずばり、まゆ毛が立派な「ハチ」の字をしているから。その縁起の良さに「幸せを呼ぶ」猫としてたばこ屋さんでアルバイトをしています。

 ハチは優しい性格で遊ぶのが大好き。立派なまゆ毛があるけれど、実は女の子です。普段は商店街を見下ろせる3階にある家に住んでいます。ハチのお気に入りのおもちゃは毛糸玉、タコ星人のぬいぐるみ、ねずみのおもちゃ。遊んで寝て、食べて遊んで。家では普通の猫とおなじように、やんちゃしたり、まったりしたりして過ごします。

 そんな大好きな家から、ハチは近所の「糸久たばこ店」さんまでアルバイトに通っています。カウンターに座ると、街行く人の視線を次々と攫うハチ。こんな可愛いまゆ毛の子がいたら、誰でも二度見して足を止めますよね。たばこ屋さんは宝くじも販売しているため、どの宝くじを買うか選ぶために、ハチの前に並べて足で踏んでもらうお客さんもいるとか。まさにまねき猫としての職務を全うするハチです。

 「宮下銀座」商店街は、水戸東照宮の左手にある昔ながらの商店街。東日本大震災の被害に遭い、賑やかだった商店街にシャッターが下り始めました。ちょうどそのころ、水戸市の農家の倉庫で5匹の子猫が生まれました。兄弟が次々と里親にもらわれるなか、八の字まゆ毛のハチだけが、その特徴的な模様からか、ダンボールに残ってしまいました。それを聞いた現在の飼い主の前田さんが駆けつけて、ハチを引き取ることに。そしてハチの縁起のいい末広がりのまゆ毛で、震災で不自由をしている商店街やお店の人を元気づけられないかと、近所のたばこ店でハチのアルバイトがはじまりました。すると多くの人がタバコ屋を訪れるようになり、ハチのこまり顔を見てニッコリ。こうしてハチは商店街のアイドルとして街に元気を与えるようになりました。

ハチのアルバイト先「糸久たばこ店」

幸せを呼ぶ猫 こまり顔のハチ』は、そんな老若男女に愛されるハチの姿を思う存分楽しめる1冊なのです。

文=女生徒