梅雨の時期に憂うつになるのはなぜ? この季節に起きる体調不良とその対処法

健康

2015/6/16

『体調管理は天気予報で!! 村山貢司の健康気象学』(村山貢司/東京堂出版)

 梅雨の時期は体調が悪いという人も多いのではないだろうか? 落ち込みが続くうつ症状、ひどい頭痛、古傷が痛むなど、さまざまな症状が現れる。

 『体調管理は天気予報で!! 村山貢司の健康気象学)』(村山貢司/東京堂出版)によると「悪天が続くと憂うつになる」という人が40%、「悪天で古傷や関節が痛む」という人が60%にも及ぶと言い、多くの人が悪天の体調不良に悩まされていることがわかる。最近、調子が悪いなと思っている場合は、梅雨がその原因かもしれない。梅雨の時期の体調不良と、その対処法について本書から探ってみよう。

梅雨のうつ症状対策は○○を明るくすること

 梅雨の体調不良ですぐに思いつくのが落ち込む、気分がのらないなどのうつ症状だろう。
 本書ではうつと日照時間が関係しており、悪天で日照時間が減る梅雨はうつ病になりやすい季節だと書かれている。9月も同じく日照時間は減るが、湿度の高さや、長雨のストレス、梅雨寒(梅雨に時々訪れる寒さ)の影響を考えると梅雨時期のほうがうつに対する注意が必要だ。
 対処法としては、室内を明るくする、カーテンを明るい色に変える、鉢植えや花を飾り模様替えを行うなど気分を明るくすることが大事だという。カーテンの色に関しては緑や明るいブルーなど癒し効果のある色を選ぶとさらに効果的だ。また、休日の晴れた日は明るい太陽のもと新緑の中で過ごし、雨の日は銭湯や日帰り温泉に行くなど心を落ち着かせることもうつを防ぐことにつながる。

梅雨の偏頭痛

 日本人は偏頭痛持ちが多く、偏頭痛に天候の悪さが加わることで更に体調を悪化させることも少なくない。
 本書によれば日照時間が少なく暗い日が続いている中で、暗いところから明るいところへ出るときの刺激、室内の換気の悪さ、低気圧の発達時に起こる気圧や温度の変化など、偏頭痛の原因はいろいろと考えられ、全てに共通する対処法はない。しかし、自分がどのような天気の時に偏頭痛が起こるか知る事は予防につながる。低気圧が近づいた時、雨やくもりの日、気温が高い日、低い日など偏頭痛が起こるタイミングを把握することで、天気予報とともに体調を予測する事もできる。また、ストレスと重なることも多い偏頭痛は、仕事をし過ぎない、軽い運動をする、好きな音楽を聞くなどリラックスすることで負担を軽くすることもできる。

交感神経と副交感神経

季節、気候、気象を味方にする生き方)』(石川勝敏/産学社)という書籍をみてみると、気候が自律神経に影響を及ぼすことについても触れられている。
 自律神経には交換神経と副交感神経の2種類がある。交感神経は活動に関わる神経で、心臓の拍動や血圧、体温を上げ、エネルギーの消費を増やす。対する副交感神経が優位の時は心臓の拍動も穏やかになり、血管が拡張して血液循環がよくなる。
 高気圧に覆われた晴れの日は空気中の酸素が増える。酸素はエネルギーを燃やし、交感神経もますます活発化し活動的になる。一方、低気圧で天気が悪い日は酸素の量が減り、副交感神経が優位になる。そのためエネルギーの消費も減少し「なんとなくやる気が起きない」「体が重い」などの不快感に襲われるのだという。うつとまではいかないものの、梅雨のやる気が出ない感覚は副交感神経が大きく影響しているようだ。

 梅雨に入り、なんだかやる気が起きないという人はまず、天気と体調の変化の関係性に目を向けてみよう。少し知識があるだけで、明日の天候、明後日の天候をもとに体調不良の予防策を練ることができるはずだ。

文=舟崎泉美