勉強が苦手なら筆記スピードを上げろ! 勉強が得意な中高生の5割が実践する「聞き書き」とは?

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更新日:2015/7/2

 勉強が得意な子と苦手な子… 意外な秘密が明らかとなった。学生はもちろん、子どもを持つ親御さんも気になるその秘密とは「書くスピード」。コクヨS&T(コクヨグループ)が行った調査で判明した、学力と筆記スピードの関連性を見ていこう!

勉強が得意な生徒の6割は筆記スピードが速い!
中高生400名に勉強が得意か尋ねると、「得意」と感じている人は50.5%。「苦手」と感じている人は49.5%と、ほぼ半数に分かれた。さらに、「筆記スピード」に関して質問したところ、勉強が得意な生徒の59.4%が「速いと思う」と回答したのに対し、勉強が苦手な生徒の54.5%は「遅いと思う」と回答。この結果から、勉強が得意な生徒は筆記スピードが速く、逆に勉強が苦手な生徒は筆記スピードが遅い傾向にあることがうかがえる。

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勉強が得意な生徒の5割強が「聞き書き」を実践!
授業中のノートの取り方について聞くと、勉強が得意な生徒の52.0%が「板書の内容を書きながら、先生の話も気になったらメモする」ことを習慣的に行うことが判明。これは、勉強が苦手な生徒の37.9%に対し、1.4倍も多いことになる。

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この1年で「聞き書き」を行うようになった生徒の8割が学力向上を実感!
この1年で「聞き書き」を行うようになった生徒は400名中123名。なんと、そのうちの78.9%もの生徒が「1年前と比べ成績の“伸び”を実感している」という結果が明らかに。

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 以上の調査結果により、耳で聞いたことを書き留める「聞き書き」習慣が、いかに学力アップに貢献しているか、その可能性がうかがえる。

 今回の結果を踏まえ、2015年に728名の東大現役合格者を輩出した、有名予備校・東進ハイスクールで教壇に立つ今井宏先生に、「聞き書き」習慣が学力に与える影響や、学力と筆記スピードの関係について話を聞いてみた。はたして予備校界の大物講師はどのような意見なのだろうか。

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今井宏先生(東進ハイスクール 英語講師)
ズバリ的を射たフシギなほどわかる授業、心地よいスピード感と豊富な話題、あふれる知識で、受講生を魅了する。広告代理店国内最大手「電通」勤務を経て、満を持して予備校界に進出。専攻は国際関係論。著書多数。

<調査から見えた勉強が得意な生徒の傾向>
勉強が得意な生徒の59.4%が「筆記スピードが速い」と感じていること。また、勉強が得意な生徒の半数が、授業中に板書を写すだけでなく、耳で聞いた情報もメモしていること。これらの結果から見える勉強が得意な生徒の傾向は、私が教えている生徒たちにも当てはまっていると感じている。

<板書をただ写しているだけの生徒は、精神も弛緩する>
生徒が授業中の板書を写すのは、もちろん当たり前である。予備校講師の板書は、多くの場合驚くほどキレイに整理されている。「書き写せ」と命令されてイヤイヤ書き写すのではなくて、書き写さずに放置するのがもったいなくなるような板書がほとんどだ。しかし、板書をただ写しているだけでは、生徒はヒマでたまらない。それどころか、今ある板書から次の板書までの間の時間、手をこまねいて講師を眺めているだけの無表情な生徒は、精神も弛緩するばかりである。もっとバリバリ文字を書きまくることができれば、集中力がグングンついてくるはずだ。その方法の1つが、「耳で聞いたことをメモすること」である。

<ノート左は板書スペース、右はメモスペースに>
講師が板書しないことでも、「面白いな」と思ったらすぐにメモをとる。情報は板書されたことだけではない。いま空中を重要な情報が音声として漂っているのである。ノートの左側のページは板書を写すスペース、右側のページはメモをとるスペースにして、1:講師の話のエッセンスと、2:自分の脳裏をよぎった感想や意見を、スピーディに書き込んでいけばいい。講師が優秀であればあるほど、音声情報も濃厚・濃密であって、教室内はほとんど音声情報の飽和状態であると言っていい。そのときに生徒は、飽和してポタポタ水滴になって落ちてくる情報を、耳で聞きとり、脳のロートで受け止める。そして受け止めた情報を脳で濾過し、一滴一滴のエッセンスを直ちに文字にしてノートの右ページに書きとめる。そうすることで集中力も持続し、学力向上につながっていくのである。

<学力の高い生徒の多くは、筆記スピードが速く、積極的にメモを取る>
学力の高い生徒の多くは、筆記スピードが速く、音声情報を積極的にメモしまくる傾向が高い。みんなもっと攻撃的に、「書きまくれ、メモをとりまくれ」⇒「そうすればきっと成績が急上昇する」と考えるべきだと考える。東進に通っていたある女子生徒がたった半年で偏差値25の急上昇を成し遂げたエピソードがある。それまで授業中も無表情、何の感動もなしに講師を眺めているだけだった彼女が、「雑談でもいいからメモをとる」と決意して実践し、半年間、目で見たことも耳で聞いたことも書きまくった。その成果は半年でハッキリ現れた。そのとき、英語力に少し自信のある人は「メモは英語で」にチャレンジしてみるのもいい。板書を写すにはもちろん日本語が便利だろうが、音声情報のメモと、感じたことや考えたことのメモのほうは「すべて英語で」と決めてしまえば、メモはますますクリエイティブになり、英会話と英作文の能力向上に大きく寄与することは言うまでもない。

 今井先生の言葉からも、いかに「筆記スピード」が大切か、またそのための「聞き書き」が大切かが分かる。

 今回の「筆記と学力に関するアンケート調査」を行ったのはコクヨS&T株式会社。もちろん忘れずに、シャープペンシルについての質問もしっかりと行っている!

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 筆記スピードを上げるためには、「書き心地」が良く、「折れにくい」ことが重要だ。まさにその2点を兼ね備えたシャープペンシル「鉛筆シャープ(0.7mm)」が2015年7月1日(水)に発売される。ぜひ“ちょい太芯”の書き心地を試してみてほしい。
⇒「鉛筆シャープ」商品ページ

さらさら書ける“ちょい太芯”、鉛筆シャープに0.7mm新登場!

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    鉛筆シャープ(フローズンカラー・吊り下げパック)0.7mm/180円(+税)

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「筆記と学力に関するアンケート調査」調査概要
調査対象者:全国 高校生200名と中学生200名の計400名
※中学生は親と一緒に回答してもらう形式
調査期間:2015年5月29日(金)~ 5月30日(土)
調査方法:コクヨS&T株式会社のインターネット調査より

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