女性にこそ読んでほしい! ゆうきまさみ×カサハラテツローが描く、『鉄腕アトム』の前日譚!

マンガ・アニメ

2015/7/2

 手塚治虫の代表作のひとつ『鉄腕アトム』。マンガ、アニメともに幅広く親しまれているこの作品は、少年ロボット“アトム”が活躍する21世紀を舞台に描かれており、現代のロボット技術の発展にも大きく貢献している。

 そんな『鉄腕アトム』の、アトムが誕生するまでの物語を描いたマンガ『アトム ザ・ビギニング』(小学館クリエイティブ)が6月5日に出版されるやいなや、面白すぎると話題になっているのだ。本作を手掛けたのは、なんとロボットマンガを描き続けてきたあの2人。『機動警察パトレイバー』で有名な“ゆうきまさみ”さんと、『RIDEBACK』で知られる“カサハラテツロー”さん。重鎮2人が思い描いたその前日譚とは?

 本作の舞台は、原因不明の大災害から5年が経った近未来の日本。主人公は国立練馬大学に通い、ロボット開発にすべてを懸ける2人の若き研究者“お茶の水博志”と“天馬午太郎”。2人が作った「A106(エーテン・シックス)」、通称“シックス”というロボットには、次世代の人工知能「ベヴストザイン」が搭載されており、シックスは自我を持っている。物語は、ここからスタートする。

 これだけ見ると、男性に人気のロボットマンガ、という印象が強いが、このマンガは女性からの支持も得ているという。いったい何が女性の心を掴んでいるのだろうか? 最初はそう思っていたが、実際に読んでみると、女性に人気というのも頷ける内容だった。

 まず、このシックスというロボットが、やたらとかわいくてかっこいい。先ほども書いたように、シックスには自我がある。自らの判断で動くシックスの行動は、常に優しさに溢れている。そして、物凄く強い! とっさに爆発を防いで人を守ったり、突然現れた謎の敵から必死で女の子を守ったり、その様子はまるでヒーローのよう。丸い目に小さな口のかわいい見た目と、正義感溢れる行動、そして外見からは想像できないような強さというギャップに、相手がロボットであるということを忘れてドキドキしてしまう。

▲何やらテレビを見ているシックス

▲画面には、ロボット同士が戦う“ロボレス”の様子が映っていた

▲シックスは、ロボレスの様子を見つめ、何を思っているのだろう?

 そして、お茶の水くんと午太郎くんのバディ感も素晴らしい。少し弱気なところもある、穏やかで心優しい性格のお茶の水くんと、ぐいぐい引っ張る強気でワイルドな性格の午太郎くんは、息がぴったり。2人は学内の第7研究所で、シックスにも搭載されている「ベヴストザイン・システム」について研究している。そして何かにつけて、2人でお互いの鼻を揉み合っては和んでいる。何なんだ、この2人は、カップルなの!? と思ってしまう場面も。男同士が仲良く何かに没頭している姿が嫌いな女性はいないはず!

 もちろん、カサハラさんならではのメカのデザインや描写など、鉄腕アトムやメカが大好きという人も十分に楽しめる内容となっている。同時に、そういった知識がない人や女性でも、ライトな目線で楽しむことができる。
現在1巻が刊行されたばかりで、まだまだ序盤の『アトム ザ・ビギニング』。アトムはいつ誕生するのか、これからの展開が楽しみだ。

●『アトム ザ・ビギニング』動画

●【1話の試し読みはこちら

文=月乃雫

アトム ザ・ビギニング』(小学館クリエイティブ)