飯伏幸太が女性にかけられたいプロレス技はアレだった!【出版記念イベントレポート&インタビュー】

スポーツ

公開日:2015/7/10

 7月9日、神保町の書泉グランデにて一風変わったイベントが開催された。その名も、「『日めくり ゴールデン☆スター 飯伏幸太』出版記念・握手&やさしく☆スリーパーホールド&撮影会」――。プロレスブームの今、プロレスラーの握手会やサイン会は珍しくない。しかし、“プロレスラーがファンにプロレス技(スリーパーホールド)をかける”イベントは前代未聞ではないだろうか。イベント前、飯伏選手を直撃した。

――これまでに、技をかけるイベントをやったことは?
「ないですね、初です」

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――“やさしくスリーパーホールド”というのは、後ろからハグ、ということでしょうか?
「ハグとは違いますね。あくまでも技なので、頸動脈を的確にいきます」

――スリーパーホールドを女性にかけた経験はありますか?
「撮影会のときに、かけてくれってお願いされたことはあります」

――プライベートではないですか?
「プライベートでは……ありますね(笑)。じゃれ合いですよ、本気のスリーパーはかけないです」

――カップルのじゃれ合いにプロレス技はオススメでしょうか?
「じゃれ合うのに最適だと思いますよ。コブラツイストとか。密着性があるので気持ちいいんじゃないでしょうか(笑)。足が絡み合ってフィットします」

――好きな女性にかけられたい技はありますか?
「……首四の字ですかね(笑)」

――なるほど(笑)
「あとは近いところだと三角締めです。この二つはかけられたいですね」

――今日のようなイベントもそうだと思うのですが、『日めくり ゴールデン☆スター 飯伏幸太』の中で、「プロレスを国民的スポーツにするためなら、プロレス以外だろうと何でもする」と書かれています。
「プロレスって、全員が受け入れられるものではない気がするんですよ。プロレスが好きって言うと、『プロレスなんか好きなんだ?』って思う人もいるだろうし。今のプロレスというものがまだ認知されていないというか。今のプロレスを広めたいです」

――“今の”プロレスなんですか?
「もちろんプロレスを広めたいというのが一番にはあるんですけど、その中でも、今のプロレスはちょっと昔とは違う部分があるので、今のプロレスを広めたいです」

――これだけプロレスがブームと言われているなか、もう十分広まっている気もしますが。
「野球やサッカーには全然勝てていないというか。気持ちでは勝ってますけど、ジャンルとしてはまだ勝っていないのかなと。それが僕の中ではちょっと許せないというか、同じくらい可能性がある競技だと思っているので。小学生の将来の夢にプロレスラーが出てくるまで持っていきたいです。まだ始まったばかりですね」


飯伏幸太

 イベントの整理券120枚は、配布初日に終了。飯伏選手に“やさしくスリーパーホールド”をかけられた直後のお客さんに感想を聞くと……。

「あっという間でした。全然苦しくないです。優しかったです。でもやっぱり腕はすごく太くてドキッとしました」(女性・30代)
「ガッツリかけてくださいってリクエストしたら、チョーク気味に(笑)。飯伏選手もやり足りなかったんじゃないでしょうか」(男性・30代)
「にわかファンだと思われたくないので、思いっ切り締めてもらいました」(女性・20代)
「きつめにお願いしたら、のど潰れるレベルでした(笑)。天にも昇る心地です」(女性・20代)

 ……意外にも、ガチで締めてもらった人、多数。

 遠目には、“右手で頭を撫でながら、左手でぐっと抱き寄せる”という萌えキュンな画だが、その実、まさにスリーパーホールドの締め方そのまま。「あくまでも技です」という宣言通り、完璧なスリーパーホールドを見せてくれた。

『日めくり ゴールデン☆スター 飯伏幸太』(日本文芸社)には、撮りおろしフォトと、“飯伏節”なる格言が31日分、収録されている。飯伏選手が一番に挙げているのが、「リスクを負ってでも、その壁を超える」。華麗な空中殺法がトレードマークだが、常にケガと隣り合わせ。試合中は死を意識するという発言もしている。「今、自分を見てくれている人たちにも、壁を超える時には、そこにあるリスクを恐れず、チャレンジしてほしい。自分も怖いけど、引退するまで飛び続けるから」――。

 ゴールデン☆スターの迷いなき姿勢に、日々の勇気をもらえる一冊だ。

取材・文・撮影=尾崎ムギ子