浮世絵師・歌川国芳が残した江戸時代の猫の姿とは…?『めでる国芳ブック ねこ』

文芸・カルチャー

2015/7/23

  • めでる国芳ブック

 江戸時代後期を代表する浮世絵師「歌川国芳(うたがわ くによし)」。古いもの・過去のものというイメージを持たれやすい浮世絵だが、そんな現代の人があっと驚くのが、国芳の猫の絵。まるで同じ時代の人が描いたのかと思うほど、猫の日常を観察し、ひとつひとつの仕草に愛情を感じていたことが、時を越えて伝わってくるのだ。

 無類の猫好きとして知られていた、国芳の猫の絵だけを纏めた書籍『めでる国芳ブック ねこ』が2015年7月23日(木)に発売された。なお同書は、絵草紙屋の店先で気に入った絵を選ぶように、1枚の絵を1ページ大で楽しむ趣向の「めでる国芳ブック」シリーズ第1弾となる。

  • めでる国芳ブック
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「猫は、いわば人の掌の上で生きている小さな動物。人は、その掌の上の動物と、対等にやり合ったり、ときには下に敷かれたりしながら、この仲間との関係に喜びを感じるのである。猫のプライドの高さを味わい、時折みせるへまを、彼らのプライドを傷つけないよう口を塞ぎながら笑う。そして、そんな人と猫の独特の関係を絵の中でも堪能することこそ、国芳の描いた猫の味わい方だし、それこそが、国芳という画家と猫との関係を読み取ることでもあるだろう」(本文より)

 『めでる国芳ブック ねこ』には、味わい深い美人画の猫、代表作の猫の当字、役者の似顔絵などを収録。歌舞伎が好きな方には、猫顔の役者の名や、役どころも見ものとなっている。また、実物に近いサイズで見ることができ、猫役者の着物の柄や、実は“ハマグリと魚の開きになっている小道具”など、小粋な点に気づけるのも嬉しい。

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 日・英解説入りの「めでる国芳ブック」シリーズは、本としても読めるが切り離すことができる仕様。江戸時代の人々が絵草紙を楽しんだように、現代の私たちが作品の雰囲気を楽しめるサイズと紙が選ばれている。気に入ったものを1枚ずつ切り取り、部屋に貼ったり、クリアファイルにはさんだり、自由に楽しもう。

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 なお、人を笑わせ、驚かせ、楽しませる国芳の茶目っ気と才気あふれる作品を紹介する第2弾『めでる国芳ブック おどろかす』は、2015年12月発売予定。勇壮な緋鯉からいたいけな仔犬まで、動物たちの活写にうなる第3弾『めでる国芳ブック どうぶつ』は2016年3月発売の予定となっている。

■『めでる国芳ブック ねこ
著:金子信久
価格:1,800円(+税)
仕様:B5判(257mm×182mm)/ソフトカバー/152ページ(図版カラー/裏金色)
発売日:2015年7月23日(木)
発行元:大福書林
発売元:パイ インターナショナル

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