唐沢寿明主演「ナポレオンの村」 原案本はドラマ以上にドラマチック!?

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/19

  • ナポレオンの村

 唐沢寿明、麻生久美子、イッセー尾形などの実力派俳優が集結、2015年7月19日(日)より12.7%(関東地区・ビデオリサーチ調べ)という高視聴率でスタートを切った日曜劇場「ナポレオンの村」。破天荒な公務員が、行動力と奇抜なアイデアで限界集落を蘇らせる同ドラマには、実は原案があった。

 原案となった書籍は『ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか?』。同書の主人公は、著者自身である・高野誠鮮(たかの じょうせん)。2005年、石川県羽咋市(はくいし)の市役所職員であった高野は、過疎高齢化で限界集落に陥った農村の再生プロジェクトに取り組んだ。高野は数々のユニークなアイデアを次々と繰り出し、驚くべき行動力で実行していく。結果、多くの若者を誘致し、農家の高収入化を達成したのだ。ただ、これで物語は終わらない…。高野は農産物をブランド化するために、とてつもないことを思いついたのだ。

「ローマ法王に米を食べてもらう!」

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 傍から見れば、突拍子もないアイデアだった。しかし高野は…。農村再生プロジェクトが大成功を収めるまでの紆余曲折とアイデア満載、感動的実行力のプロセスを克明に記す同書。「非常識と思われてしまうかもしれない」ことを恐れることなる発想し、躊躇なく確実に実行する高野の仕事の流儀から、いくつもの学びがちりばめられている。

  • ナポレオンの村

高野誠鮮(たかの じょうせん)
石川県羽咋市教育委員会 文化財室長。1955年、石川県羽咋市生まれ。科学ジャーナリスト、テレビの企画構成作家として「11PM」「プレステージ」などを手がけた後、1984年に羽咋市役所臨時職員になり、NASAやロシア宇宙局から本物の帰還カプセル、ロケット等を買い付けて、宇宙科学博物館「コスモアイル羽咋」を造り話題に。1990年に正式に職員となり、2005年、農林水産課に勤務していた時に、過疎高齢化が問題となった同市神子原地区を、年間予算わずか60万円で立てなおすプロジェクトに着手。神子原米のブランド化とローマ法王への献上、Iターン若者の誘致、農家経営の直売所「神子の里」開設による農家の高収入化などで4年後に“限界集落”の脱却に成功し、「スーパー公務員」と呼ばれる。2011年より自然栽培米の実践にも着手。2013年より現職。

<もくじ>
第1章:否定する。―そして限界集落の惨状の本質を見抜く。
第2章:人を動かす。―たった60万円で限界集落から脱却させる。
第3章:伝え、広める。―空前絶後。神子原米のブランド化PR作戦。
第4章:人を巻き込む。―「UFOで町おこし」を本当に実現!
第5章:くつがえす。―“腐らない米”を武器にTPPに勝つ!
第6章:最後も、やらかす。―定年前に、世界を相手に真剣勝負!

■『ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか?
著:高野誠鮮
価格:890円(+税)
発売日:2015年6月22日(月)
判型/ページ数:新書/256ページ
出版社:講談社
※2012年4月、同タイトルで単行本として刊行したものに加筆・訂正し、新たに第6章を加えて新書化したもの

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