『CUTiE』『宝島』 新しいカルチャーを生み出してきた2誌が休刊へ…

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/19

宝島社
『CUTiE』8月号

 宝島社から刊行されてきた同社の看板雑誌、『CUTiE』『宝島』の2誌の休刊が決定した。『CUTiE』は2015年8月11日(火)発売の9月号、『宝島』は8月25日(火)発売の10号で、それぞれ歴史の幕が下りる。

 1989年、日本初のストリートファッション雑誌として創刊された『CUTiE』。ストリートファッションブームの火付け役となり、“『CUTiE』少女”というワードを誕生させ、ファッション・カルチャーにおいて新しい市場を開拓した。

 その後、『CUTiE』のマインドを引き継ぐ20代、30代に向けた『SPRiNG』『InRed』、また“大人かわいい”ブームを作ることになる『sweet』を創刊。2010年には『GLOW』『リンネル』、2014年3月には『オトナミューズ』『大人のおしゃれ手帖』の2誌同時創刊を成功させた。時代の雰囲気をいち早くとらえ、新しい女性像や価値観を提供してきた『CUTiE』の休刊に、今は大人になった多くの“『CUTiE』少女”が悲しんでいる。

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宝島社
『宝島』9月号

 一方、1974年に創刊された『宝島』。“日本のロック”“報道されないタブー”特集など、類稀な鋭い視点で時代を切り取る独自の編集で支持されてきた。いまは「タブーに斬り込む知的探求マガジン」をテーマに掲げ、発売中の9月号では“2015年上半期 裏業界10大ニュース”や“2015年度版!「最底辺大学」ランキング”などを掲載している。大人になっても探究心を忘れない“探求男子”にとって欠かすことのできない雑誌だった。

 しかし、宝島社は「『宝島』『CUTiE』においては、定期雑誌という形は一度役割を終え…(以下略)」と発表している。定期は終えても、季節ごとや年単位での発行、また復活スペシャル号など、再刊行の可能性は無きにしも非ず。ひとまずは、「ありがとう」と「お世話になりました」を告げよう。

■『CUTiE』8月号
価格:590円(税込)
発売日:2015年7月10日(金)
出版社:宝島社

■『宝島』9月号
価格:600円(税込)
発売日:2015年7月25日(土)
出版社:宝島社