世界をめくれ! まだ見ぬ世界のベストセラー小説が日本へ 新文庫レーベル「ハーパーBOOKS」創刊

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/19

    ハーパーBOOKS

 “ヒロインの数だけ恋がある”で知られる「ハーレクイン・シリーズ」で、多くの日本女性に愛されてきたハーレクイン。2015年7月、同社が「ハーパーコリンズ・ジャパン」に社名変更し、海外の本格的なエンターテイメントを提供する新しい文庫レーベル「ハーパーBOOKS」を創刊した。

 200年近い歴史と65以上のレーベル、20万点以上の作品を展開してきた「ハーパーコリンズ・パブリッシャーズ」の作品を中心とする「ハーパーBOOKS」。ミステリーやファンタジー、映画やドラマの原作など、世界中で話題の新作や旬のベストセラーが日本の書店に並ぶ。

 新文庫レーベル「ハーパーBOOKS」創刊を記念し、読み応えのある3作が刊行される。中でも注目したいのは、ダニエル・シルヴァの『亡者のゲーム』。スパイ小説で活躍するシルヴァが、UPI通信やCNNでジャーナリストとして活躍した経歴を活かし、綿密に取材した事実を元に書き上げた謀略サスペンスだ。なお同作は、全米ベストセラー1位となり、全世界30カ国以上で発売された、「美術修復師ガブリエル・アロン・シリーズ」の最新作だ。

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 『亡者のゲーム』以外にも、ファンタジー作家であるマリア・V・スナイダーの鮮烈なデビュー作『毒見師イレーナ』や、アメリカでドラマ化、18カ国で放送され大ヒットしたヒューマンドラマの原作『よみがえり ~レザレクション~』も刊行される。海外作家の感性に触れる、いい機会となりそうだ。
⇒「ハーパーコリンズ」公式サイト

ハーパーBOOKS

■『亡者のゲーム
著:ダニエル・シルヴァ
翻訳:山本やよい
価格:963円(+税)
発売日:2015年7月22日(水)
出版社:ハーパーコリンズ・ジャパン

イタリアのコモ湖で英国人実業家が惨殺された。被害者は美術品密売の噂がささやかれる元スパイ。死の直前、幻の名画を手に入れていたらしい。国家治安警察の将軍から極秘裏に捜査協力を頼まれたガブリエルは、ヨーロッパを股にかけた謀略のゲームの裏に、ある独裁者の不穏な陰を嗅ぎ取るが――世界一流の美術修復師にしてイスラエル最強のエージェント、「ガブリエル・アロン・シリーズ」!

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■『毒見師イレーナ
著:マリア・V・スナイダー
翻訳:渡辺由佳里
価格:907円(+税)
発売日:2015年7月22日(水)
出版社:ハーパーコリンズ・ジャパン

ある殺人を犯した罪で死刑囚となった少女イレーナ。ついに絞首台へと送られる日を迎えるも、そこで思わぬ選択肢を与えられる――今すぐ絞首刑か、それとも、国の最高司令官の毒見役になるか。だが毒見役を選んだイレーナを待ち受けていたのは、逃走防止の猛毒だった。かくして少女は毎日与えられる解毒剤なしには生きられぬ身体に。わずかな生きる希望に賭け壮絶な日々に立ち向かうが……。シリーズ累計82万部突破の大人気ファンタジー。

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■『よみがえり ~レザレクション~
著:ジェイソン・モット
翻訳:新井ひろみ
価格:852円(+税)
発売日:2015年7月22日(水)
出版社:ハーパーコリンズ・ジャパン

アメリカの静かな田舎町。50年前に8歳の息子を亡くし、悲しみに寄り添いながら暮らすハロルドとルシールの前に、ある日突然、亡くなった息子ジェイコブが当時の姿のまま現れる。そばかすの散る頬、癖のついた髪、そして忘れる日のなかった茶色の瞳を涙で潤ませたこの子は――本当に息子なのか? 戸惑いを隠せないなか、世界では次々に“死者が生き返る”という謎の事件が起き始め……。