ホラー好きのための納涼ブックフェア「ホラー好き書店員のホラーまつり」開催中!

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/19

    ホラーまつり

 東京・中目黒にある中目黒ブックセンターを中心に、複数の書店で展開される店頭フェア「ホラー好き書店員のホラーまつり」。2014年に開催し好評を博した、まさに夏に打ってつけのイベントが今年も開催される。

 同フェアはタイトルから想像できるように「ホラー作品」を集めたものだが、ユニークなのは選者は出版社ではなく、さまざまな書店のホラー大好き書店員たち。書店の壁を超え、読んでほしいお勧めの「ホラー作品」が並ぶフェアだ。

 中心となるのは、中目黒ブックセンターの書店員・佐藤亜希子さん。彼女がツイッターなどで色々な書店のホラー好き書店員に呼び掛けて、昨年初のフェア実現に至ったという。

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 第2回目となる今年の「ホラーまつり」に並ぶおどろおどろしい作品は、乙一の『ZOO 1』や、村上龍の『イン ザ・ミソスープ』といった有名どころから、高田侑の『うなぎ鬼』、レイ・ブラッドベリの『スは宇宙(スペース)のス』など、タイトルだけで惹かれてしまう作品まで、さまざまだ。

 中でも注目したいのは、マタギや猟師といった、山で働き暮らす人びとからの実話として聞いた、山の奇妙で怖ろしい体験談を多数収録した『山怪 山人が語る不思議な話』。なんでも、恐ろしい体験談を引き出そうとしなくても、山で働く人と話していると恐ろしい体験談がぽんぽん出てくるとか…。そして、映画化が決定しているホラー小説『残穢』と内容がリンクしているという、小野不由美の『鬼談百景』。どちらも売れ行き好調のため、見かけたら即買い必至である。

 他にも、真夏を飾るに相応しい作品が並ぶ「ホラーまつり」。開催書店を通りかかっただけで、闇の世界へと足が引きずり込まれてしまうかも…。
⇒「中目黒ブックセンター」公式Twitter

「ホラー好き書店員のホラーまつり」展開店
書泉ブックタワー/書泉グランデ/伊野尾書店/戸田書店山形店/戸田書店豊見城店/紀伊國屋書店新宿本店/進駸堂中久喜店/文教堂青戸店/日本大学藝術学部購買・丸善/ヤマダ電機テックランド札幌本店※展開のみ/TSUTAYA寝屋川駅前店※展開のみ/中目黒ブックセンター

ホラーまつり

■『山怪 山人が語る不思議な話
著:田中康弘
価格:1,296円(税込)
発売日:2015年6月6日(土)
出版社:山と渓谷社

著者の田中康弘が、交流のある秋田・阿仁のマタギたちや、各地の猟師、山で働き暮らす人びとから、実話として聞いた山の奇妙で怖ろしい体験談を多数収録。話者が自分で経験したこととして語る物語は、リアリティがあり、かつ、とらえどころのない山の裏側の世界を垣間見させてくれる。山の怪談。現代版遠野物語。

ホラーまつり

■『鬼談百景
著:小野不由美
価格:605円(税込)
発売日:2015年7月25日(土)
出版社:KADOKAWA

学校の七不思議にまつわる怪談やマンションの部屋で聞こえる不自然な音、真夜中に出るという噂の廃病院で見た白い人影、何度しまってもいつの間にか美術室に置かれている曰くつきの白い画布……。小野不由美が初めて手掛けた百物語。