寝苦しい夏も熟睡! 快眠のカギはエアコンの温度&背中の通気性

生活

更新日:2015/8/13

 日本人の8割以上は睡眠に何らかの悩みを抱えているらしい。日中のパフォーマンスを上げるためにも良質な睡眠が大切なのは言うまでもないが、睡眠の悩みはひとそれぞれ。自分に合った快眠法が分からないという人も多いだろう。そんな人にオススメなのが、これまで1万人もの睡眠の悩みを解決してきた睡眠セラピスト三橋美穂さんの著書、『睡眠メソッド100』(かんき出版)。タイトルの通り100種類近くもの快眠メソッドが紹介されており「寝付きをよくする方法」や「徹夜の時の対処法」、「金縛りの撃退法」など、ありとあらゆる睡眠の悩みに答えてくれる。今回はその中から、寝苦しい夏にピッタリの快眠法を紹介しよう。

寝苦しさの原因は“背中の蒸れ”

 寝汗も多くなる夏、ベッドに入ったもののあまりの寝苦しさに目が覚めてしまう人もいるのでは? その原因の多くは“背中の蒸れ”。それを解消するにはシーツの下に段ボールを敷くのがオススメなのだとか。敷布団とシーツの間に硬いダンボールをはさむと、背中が敷布団に密着せず涼しく寝ることができるというのだ。ダンボールの他にも、夏用の敷パットや水草を編んだシーグラスマットなどを敷いてもOK!

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 また、背中の通気性を高めるなら横向きに寝るのが効果的。抱き枕を使うと自然と寝相が横向きになるだけでなく、脇下や股関節に隙間ができるので涼しく眠れるという。もちろん、市販の抱き枕を購入してもいいが、使っていない布団をくるくる丸めて3~4箇所を紐で括った“手作りまくら”でも十分使える。ちなみに抱き枕は、長さ100センチ以上、厚み10センチぐらいが最適なのだとか。

エアコンは“体温リズム”に合わせる

 夏場、意外と失敗しがちなのがエアコンの温度調節。質の良い睡眠のためには、エアコンの温度を“体温リズム”に合わせるのがポイントだ。入眠直後は体温を下げるために汗をかくので、室内は涼しいほうが快適。就寝1時間前は冷房を25度に設定して、室内と寝具を冷やしておくほうがいいそうだ。睡眠についてしばらくすると体温が下がっていくので、それに合わせて室温は徐々に上がっていくのがベスト。眠る直前にエアコンの温度を26度~29度に設定しておけば、熟睡時にはほんのり汗ばむ程度の適度の快適な室温になる。寝ている時に冷房が切れるようタイマーを入れる人も多いが、三橋さんいわく、熱帯夜の日は高めの温度で一晩中エアコンをかけるほうが熟睡できるとのこと。もしタイマーを入れる場合は、その日の気温に応じて1~3時間程度に設定するのがベターだそう。

「睡眠は人生の3分の1を占めるもの。にもかかわらず、私たちは“眠り”にあまりにも無自覚」と、著者の三橋さんは言う。たかが睡眠、されど睡眠。本書によると、質の良い睡眠で美容や健康効果だけでなく、記憶力やアイディア、感情の整理なども上手くできるようになるのだそう。「最近、イライラして調子が悪い……」なんて人は今一度自分の睡眠を見なおしてみるのも手かもしれない。

文=松原麻依(清談社)