”嫉妬”が女を磨く! 伸びる人はやっている「感情整理の新ルール」とは?

ビジネス

公開日:2015/8/13

 仕事や対人関係、恋愛、女性たちの生活にのしかかる、さまざまな対外的ストレス。さらには、不安やプライド、嫉妬や怒りなどの負の感情に苦しめられることもしばしば……。「せめて自分の感情くらいコントロールできたらいいのに……」なんて、ため息をつく日もありますよね。

 7月17日に発売された『伸びている女性がやっている感情整理の新ルール』(関下昌代/KADOKAWA メディアファクトリー)では、嫉妬やイライラなど、多くの人が抱えているネガティブな感情を逆手に取り、“女を磨く”ための方法が、著者の体験を通じて数多くの「ルール」が示されています。今回は、なかでもネガティブの女王とされる「嫉妬」と「ひがみ」との付き合い方を紹介します。

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嫉妬から成長がはじまる

 著者の関下さんは、新卒で邦銀に入行した際、前任のNさんと自分が比較されているように感じたそうです。先輩や上司から、会話のたびにNさんの名前が出てきました。そろばんの達人で、テキパキ仕事をするNさんと、暗に比べられていると感じた関下さんは、「そんなレベルの人と比べられても困っちゃう」と、卑屈な思いが込み上げます。(中略)いつしか、会ったこともないNさんに嫉妬していました。

 どうやら、周囲の言葉に敏感になりすぎて、ふつふつと嫉妬心が湧き上がってしまったようです。そんな彼女でしたが、「そろばんの時代はもう終わるのではないかしら。加算機(計算機)を叩くスピードがこれから重宝されるんだから!」という、発想の転換をしてからというもの、計算機をブラインドタッチで正確に叩く努力をしました。誰かと自分を比較して落ち込むのは、よくあること。しかし、嫉妬に心奪われることなく、その“誰か”に追いつくための競争心こそが「自分を磨く上で大切」と、彼女は綴っています。マイナスな感情とされている嫉妬をバネにする、それこそが“伸びている女性”の特徴なのかもしれません。

ひがみは本心を知るサイン

 子どもの頃から、母親に「ひがみ根性の持ち主」と言われていた関下さんは、今もこの言葉と戦っている、といいます。友人の息子が大学に合格し、その入学式に出席するために九州から飛んでくるという友人に対して、仕事が立てこんでいた関下さんは「大学の入学式に親が出るなんて過保護ね!」と、つい嫌味を言い放ってしまったそう。当然、友人とは大ゲンカ! 学生来の親友を失いかけました。

 その週末、自宅で気持ちが落ち着いてくると、「自分の息子の晴れ姿を見ることができる瞬間は一生に一度きり」という喜びと興奮を理解することができました。私は自分に子どもがいないことで「ひがみ根性」を出していたのです。

 その後、関下さんは自分の感情を友人に告げて、素直に謝ることができたそう。
「ひがむ気持ちが生まれたら、いったん深呼吸をして、冷静になってみましょう」という、関下さんのアドバイスは、簡単なようで忘れがちなことかもしれません。そして、冷静になることで、自分の隠れていた「本心」も見えてくるとのこと。“ひがみ”と向き合うことは本心と向き合うことへとつながり、そのとき初めて、自らを客観視できるのかも。ひがみを感じたあとは「なぜ自分がひがんだのか」を見つめなおすことが、感情を整理する近道なんですね。

 ネガティブな感情をひとつひとつ整理することができれば、心が磨かれて、女性たちの笑顔は豊かになるはず。しかし、自分の感情は自分にしか整理することができません。そのためのアイテムとして、本書を活用してみては?

文=不動明子(清談社)